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今日ボクが見た風景

遥かなる昭和

Category: 戦争  

十年前に亡くなったロジェ・ジョナスは、大の日本びいきでフランス人
のくせに自分は昭和元年生まれだといっていた。第二次世界大戦の状況
などは私よりもずっと詳しかった。

彼の父親は合気道の心得があり、日本の武士道をこよなく愛し、壁には
富士山の絵が掛けてあった。母親はイタリア系。ロジェ自身はスマート
なドイツのヒットラーユーゲントの格好良さが好きだった。


それで、父の愛している日本と、母の国イタリアと自分が好きな
ドイツとの三国同盟は、彼の夢、青春のロマンをかきたてた。


小さな国日本が、大国アメリカに勇敢に立ち向かい、戦っているのを
知って、尊敬の念をもって、その成り行きを見守っていた。


新聞のニュースの切り抜き、ラジオのニュースを聞きながら、壁に
掛けてある世界地図に、母親の裁縫用の丸い赤い頭のついた止め針
を、日の丸の旗に見立てて、日本軍の侵攻状態を記録しつつ、
日ごとに広がって行く日の丸の林立にひとり狂喜していた。


そのころ日本軍は西に朝鮮、中国を経て満州国を築き、南下して
フィリピンを落とし州南江と名を改め、日本の一部とし、ボルネオ、
マレーシア、インドネシア、ニュージーランド、その周辺の小国
等々を落とし、ロジェの世界地図は日の丸で埋め尽くされていた。


さらにインドシナ(ベトナム、ラオス、カンボジア)を我が物に
し、シャム(タイ)と手を結びビルマ、セイロンを手に入れて、
とどまることを知らなかった。


ロジェはもういつ日本がオーストラリアを攻め落とすかとわくわく
しながら待っていた。もしオーストラリアが日本のものになれば、
まさに日本は国土も国力も、アメリカ合衆国並みの大きさになると
思っていた。


だけど、くやしくも非道にアメリカは原子爆弾を二つも使って
日本を屈服させたのだ。


もう日本は戦争に疲弊して、スターリンを通して五月には停戦の
申し出をルーズベルトやチャーチルに伝えていたはずなのに、
スターリンの勢力が強くなりすぎるのを牽制するために、ひとつ

だけではなく二つも原爆を使うとは卑怯だ、と、半世紀過ぎても
彼の怒りは鎮まらなかった。


なぜか戦後の日本は侵略国として悪い面だけしか認識していなか
ったし、アメリカの正義を信じていたので、原爆を落とさなければ
日本は戦争をやめなかったなどと、アメリカの言い訳みたいなこと
を言って、日本人のくせにとロジェをあきれさせた。


日本びいきのロジェとは反対に、日本嫌いのフランス人もいる。
戦前インドネシアあたりでアジアの国々、アジア人を足蹴に
暴利を貪っていた人たちは、根に日本を恨んでいる。


フランス人は賢いから、あからさまには出さないが、利に聡い
オランダ人やイギリス人は露骨にあらわすこともある。


ロジェのように日本びいきで、フランス料理よりも日本料理を好
むフランス人も居れば、彼の親友ひとりアンリ・ル・バン氏は
その昔、ベトナム王侯貴族のような生活をしていたが、日本軍が
ベトナムを占領して、自分たちは追い出されたんだと言って、
お箸を上手に使って中華料理は大好きなのに、私が作った日本
料理は手をつけようともしない。


むかしは良かった、インドシナは良かった、ことあるごとに昔を
なつかしむ。


戦後の教育を受けた者にとって、第二次世界大戦中に日本は東南
アジアなどに侵略行為を行ったという、加害者としての罪悪意識
をしっかり植え付けられているから、ロジェのように日本は

正しかった、日本が西洋に勇敢に戦って白人支配からアジアを
開放したのだ
といわれても、へぇ、そうだったのかなぁ----、
とピンとこなかったけど、アンリの話を聞いていると、それは
確かなように思える。


ベトナムも一時期、日本が占領して統治していた頃があった。
その頃までまだ、白人がアジア人を足蹴に卑劣な事をされても、
ベトナム人の人々は泣き寝入りしていたのだが、日本軍が
来てからは突然事情が変わって来た。


例えば、白人が人力車に乗ってお金を払わす車夫の尻を蹴上げ
たりすると日本人が出て来て、大きな白人を背負い投げでぶっ
飛ばす。
そんな目にあった白人が度肝を抜かす。


それよりも吃驚したのはベトナム人だった。今まで白人は優秀な
人種で彼らにはとてもかなわないと思っていたのが、同じアジア
の黄色人種の日本人が、白人もなんのその、投げ飛ばしている

を見て、目から鱗、すっかり勇気を得て、抵抗運動を始めるよう
になり、戦争を勝ち抜くことが出来た
のだとアンリ・ル・バン氏
は恨めしそうに言う。


ある日、ルーブル近くにある、アンティークの専門街の中の小さ
な古銭を扱っているひとの腰痛の治療をしたらお礼に珍しい、
古い紙幣を貰った。


その中に確かに日本がアジア諸国を統治していた証拠の「大日本
帝国政府」発行の紙幣があって驚いた。やっぱり本当に日本は
東南アジアに根を張って、それなりの権威を行使していたのだ。



一部抜粋





この国が今、自国の本当の歴史を語らずに済まそうと図るなら

私たちは当時を生きた様々な国の様々な人の声を聞けばいい


誇るべき事も反省し謝罪すべき事も

また、謝罪すべき本当の相手も見えてこよう


そして平和やモラルや正義に背いた国が何処なのか

本当の意味で世界に謝罪すべきは誰なのかも

私たちは知ることが出来る







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