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第022回国会 法務委員会 第23号②

Category: ブログ  
○内田政府委員 ただいまの御質問にお答えいたしますためには、われわれ入国管理局といたしまして、密入国の問題をどういうふうに扱っておるかという全般的な角度からお答えいたしませんと、十分に御納得がいかないと存じますが、実は先般こちらの委員会におきまして、相当広いろいろな角度からその問題についてお答えいたしましたのですが、ごく簡単にかいつまんで申し上げます。
 われわれといたしましては、これは国際的な一般の原則でもございますし、大体日本に入国する者は、旅券と査証を持ってきておらなければ困るということを当然の原則といたしておるわけでございます。しかしながら、こちらでも再三問題になっておりますように、従来、この間まで日本国民であった人々、しかも偶然に敗戦という機会によりまして、家族が別れ別れになってしまったというような者につきまして、何らかの人道的な考慮が払われなければならないということは、私ども自身も十分考えておるところでございます。実際一般的な原則の問題と、人道的あるいは人情との問題をいかにして調和していくかということは、われわれの業務の一番苦慮しておる点であると申し上げても過言ではないのでございます。ただその際に、これは今の原則とからむ問題でございますが、われわれといたしましては、現行犯でつかまった者はやはり原則として帰すということにいたしておるわけでございます。これも国際慣行が第一の理由でございますが、そのほか実質的に申しましても、現行犯でつかまった者をさらに区別いたしまして、その中で許可する者をえり分けるということはなかなか困難でございますし、またそれをやりますことによりまして、かえってわれわれのやっておることが公正でないのではないか、何か特殊の連絡があるとか運動したとかいうことによって、左右されておるのではないか、こういう印象を与えますことは、はなはだわれわれとして心苦しいことでございますのみならず、対外的信用の観点からいたしましても、おもしろくないことだと思っておるわけでございます。
 それからもう一つ、少し話が飛びますのですが、密入国というものは御承知のように、非常にポテンシャルな危険性をはらんでおる問題でございますので、密入国の阻止ということは、遺憾ながら今まで不十分でございますが、この上とも努力しなければならないことでありますのみならず、現在におきましても、海上保安庁等が非常に少い施設、人員におきまして、一生懸命努力しておられるわけでございます。また警察も警察で陸に上った直後等につきましては、いろいろ報奨金などを出しながら現行犯をつかまえるのに苦労しておられる。そういう状態におきまして、中央の法務省に問題を持ってくるとどんどん許可されてしまうということになりましたのでは、現場においていろいろ苦労をせられておる方々の努力を全く無にしてしまうということになり、ひいてはこういう密入国の問題が非常にルーズになっていくおそれが多分にあるわけでございます。
 それからもう一つ、集団密航の場合には、大体今現行犯でつかまる場合にはそうなのでありますが、ほとんど例外なしにブローカーが介在しております。それでこのブローカーたちは、もちろんその手数料というようなものは初め取っておるのでありましょうが、成功報酬のような形になっておる例が多いようでありまして、結局われわれが現行犯でつかまえた者までも許可していくということになりますと、そういうブローカーたちを喜ばせるというような結果にもなるわけであります。われわれができるだけ密入国というものを阻止したいという根本の方針と矛盾するような結果にもなるわけであります。そういうような関係によりまして、現行犯でつかまった者については、その場合たまたまその方が女であるとか子供であるとか、あるいはおとなの場合もありましょうが、とにかくそういうことの区別をいたしませんで、原則として退去という線を出しておるのはそういう理由からでございます。それでおとなが逃げてしまって子供だけが残ったというのは、実は最近たまたま起った一つの極端な例なのでありまして、普通の場合は、大体おとなも子供も一緒につかまっておるのでありますが、ある一つの例は、まさに先ほど次官からもおっしゃいましたように、おとなたちは逃げてしまって子供だけ三十人ほど残されておるのがつかまったというような事態が起ったわけであります。これは人道的に考えますと、御説のようにいろいろ気の毒なこともあろうかと思っておりますが、しかし、ただいま申しましたような、こういう入国管理をいたします基本的な建前から申しまして、現行犯でつかまった者についてそう寛大な処置はとり得ないのではないかとわれわれとしては考えておる次第でございます。
○神近委員 非常に公正を期してやっていらっしゃるということはよくわかります。けれども子供とおとなに公正を期するということは、やはり一つの悪公正じゃないかというふうに考えます。子供は交渉をすることもできないし、それから、こじきはするかもしれないけれども犯罪を起すという危険もないというふうに考えて、子供だけは別に御考慮いただいてもよいのじゃないかということが一つ。
 それから、もし今これらの子供たちをまた大村の抑留所に入れておしまいになり、そうして事情によっては保証金として千円以上の金を納めて、十分保証のできる人が外におれば、これは預けてもよい、これをお出しになっていくということになった場合、その子供たちに引受人があるとして保証金を積むことができれば、韓国にいつ引き揚げられるかわからないその暫定的の間だけでも、これを許しておくということができるものでしょうか、それを一つ承わります。
○内田政府委員 それは全くごもっともなお考えでありまして、実は私どもといたしましても、収容そのものは何ら目的ではないのであります。退去させるときまった人が退去できるための、それを確保するための手段にすぎないと私も考えております。ただ実際問題を申し上げますと、これは過去のわれわれの体験でございますが、一度仮放免いたしまして親元に帰るというような事態が生じますと、これは人情として当然のことだと思うのでありますが、ますますこれを退去させるということが困難になるのでございます。いろいろかたい誓約などをとりましても、やはり親の身になってみれば、今さら子供をまた大村まで送るというようなことは承知しない。そうしますと、われわれの方で非常にわずかしかそういう人員がいないにもかかわらず、場合によっては再び収容におもむいたりするのでありますが、その場合にも、泣き叫ぶ子供を無理やりに親の手元から奪い取るということは、今度はそのこと自体が人道的に非常にいやなことでございまして、結局仮放免をいたします結果、実際上その在留を許可してしまわなければならぬというような事態が間々起るわけであります。そこで現在のところ、できる限りそういうより以上の、少くとも表面上非人道的に見えるような行為をやらないで進ましたいと考えて、実は原則として収容を続けておるのでございますが、しかし神近委員の御指摘にもございます通り、今後の送還の見通し等が非常に暗いものであって、あまりそういう収容施設に見通しもなくとめておくということが不当であると考えられるような場合には、やむを得ずわれわれとしてもそういう点を考慮しまして何らか善処いたしたいと考えておりますが、現在まだ子供ならば親のところへ仮放免して帰すかというお問いに対しまして、直ちにそれを実行いたす考えであるということをお答えをいたす段階には達しておらぬと考えます。
○神近委員 おとなの場合と違いまして子供の場合でしたら親としても泣き叫ぶ子供を離すことが非常に残酷に感じるということはごもっともと思うのですけれども、親としましては一年たてば一年の教育ができる、あるいは今後韓国等の問題が何年かかって解決するか、三年かかれば三年間教育ができる、あるいは今十三歳の子供であれば十六、十七と、その期間だけは教育してやることができる、そして韓国と日本との国交が再開すればそのときには当然また一緒になることができるということを考えますと、せめて教育のためにでも親元へ預けて下さるということは当然考えていいことじゃないかということはよくわかります。局長の御意思はよくわかりますけれども、人道的な気持のほかに、われわれ日本人が朝鮮の人たちに負う義務を分担しているんだという考え方からも、一つ寛容なお扱いを希望いたしまして私の質問を終ることにいたします。
○世耕委員長 志賀義雄君。
○志賀(義)委員 ただいまの神近委員の質問に関連しまして、今度の出入国管理令の一部を改正する法律案の仮放免の際に、保証書をもって保証金にかえることができるということになっておりますが、この仮放免の者を収容する保護団体、これは東京では一例をあげればどの団体になりますか。仮放免の際の今までの例がありますか。
○内田政府委員 現在までのところ、これはまだ法律になっておりませんが、こういうことを頭に考えながらやりました場合を御説明いたしますと、日韓親和会という、これは日本人だけでできておりまして日韓親和を目標とした団体でありますが、その団体が保証人という形で仮放免いたしましたら、その実際上の世話は善隣厚生会――日韓親和会は保護団体ではございませんで、実際の保護に当るものは善隣厚生会という団体でございます。
○志賀(義)委員 その善隣厚生会というのは新宿にありますね。
○内田政府委員 角筈だと思います。
○志賀(義)委員 ところがここは三月火事になっているのです。そうしてどういうふうに収容されておるかというとテント住まいですね。それが今度この法令が改正されるとぐっと多くなると思うのですが、やはりテント住まいを続けさせるつもりですか。その点について何かの考慮があるのでしたらお伺いしたいと思います。
○内田政府委員 お説のように確かに三月に火事で焼けました。従いまして一時テントでやった場合もあったかと存じますが、急いでバラックを建てました。現在はテント住まいという事実はないはずでございます。それから今後につきましても、これは実は私の方だけの問題ではないのでございますが、新造建築をふやしていく計画があるように承知いたしております。
○志賀(義)委員 バラックは建てられたそうでありますが、大村でも最近仮放免になった人はテント住まいになっているわけじゃありませんか、それもバラックが建ちましたか。
○内田政府委員 大村で扱っておりますのは大村善隣会という団体がやはりやっておりまして、ここは私の承知いたします限り余裕がまだあるはずでございまして、テント住まいというような事実は承知いたしておりません。
○志賀(義)委員 そうですか。事実テント住まいの経験を持っている人があるのです。そうしますとどうも局長のお話はきれい過ぎるのじゃないかという気も起ってくるのですが、これはまあお互いに事実を確かめ合うことにいたしましょう。
 そこで、今まで確かに本人の両親あるいは兄弟というようなもので身元引受人があった場合にも、出入国管理局の方で好ましからざると認めた場合もあると思います。今後そういうケース、一ぱ一からげにしてすべて先ほど神近委員の御質問に答えられたように引き離すのは情に忍びない、人道上かえっていけないから収容するということになりますと、仮放免とは名だけでそういうところに収容してしまうという結果になるじゃありませんか。
○内田政府委員 いやその点は全然逆でございまして、われわれとしてはできる限り引受人を探し求めているわけでございます。どうしてもそれがない場合にやむを得ずそういう措置をとっておるわけでございまして、引受人があるにもかかわらず無理にそういうところへ入れているということでは全然ございません。
 それから引受人をわれわれが拒否した場合がないかという御質問でございますが、たとえて申しますと、犯罪者のような場合にそのぐるであったような者とかあるいは親分だったと思われるような者が引き受けると言いましても、それは引受人としてわれわれは承認できませんけれども、それ以外に通常の生活をしておる人に対しまして引受人がいかぬというようなことを申したことは、少くとも私は承知しておりませんです。
○志賀(義)委員 この出入国管理令には、第五条の、外国人の本邦に上陸することができない、これの十一号、十二号には、政府を暴力で破壊する企てを持つ者、「左に掲げる政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入し、又はこれと密接な関係を有する者」というようなことがあげられているのでありますが、そういう政党は今日本にないと思うのであります。右翼のファッショ団体のようなものにはあるかと思いますが、そういう政党以外に何か想定されて当時これを作られたか。現に在日朝鮮統一民主戦線が最近この総連合会に変っておりますし、そういう点では非常に変ってきております。事実私などの若干関係した例を見ますと、たとえば兄弟の中に朝鮮人の団体に関係しておる者がおるから工合が悪いというような場合もないでもないのです。実例に入りますと煩瑣になりますからやめますけれども、そうするとこの政令自体が何か仮想敵国をもってやっておられるということになりかねないのであります。そうなってくると、今申した保証書をもって、保証金にかえてやるというような場合に、あれもこれもということになりかねないのであります。そういう点の保証については十分考えられてこの改正を企図されたのかどうかということを、この際ちょっと伺っておきたいのであります。今後具体的な例ができる場合に非常に困るのであります。
○内田政府委員 ただいま御質問に出ました第五条十号からあとの十一号、十二号というような条文は、現在まで一回も適用したことはございません。また現在のところ適用すべき団体があるとは私どもも考えておりません。それからこの改正の趣旨でございますが、われわれは少くともごくすなおに、従来仮放免をいたしたいと思いましたときでも、法令上の制限がやかましいためになかなか容易にでき得なかったものを、なるべく容易にしたい、これだけの趣旨でございます。その裏に何らの隠された意図も持っておりません。
○志賀(義)委員 その裏に隠された意図を持っておられないとすれば、そういうような現に身柄を引き受ける人があるような場合に、しいてその方に入れられるということはされないものと了解してよろしゅうございますね。そういうふうに今後事態を促進していただきたいと思うのです。
○内田政府委員 今志賀委員がお考えになっております団体あるいは個人というものがどういうものであるかちょっと了解いたしかねますが、団体である場合には、いかなる団体にでもこういう保証書でいいことにするかどうかということは、今私から即答申し上げかねます。しかし少くとも私どもの気持といたしまして、正当でない、何か差別的な待遇をいたすというような考えは毛頭持っておりません。今度の改正は個人の場合には使わないようにいたしたいと思っておりますから、個人が保証人の場合には、やはり保証書でなくやっていきたいつもりであります。
○志賀(義)委員 そういう個人の場合に、なるべく解決を促進していただきたい。たとえば私なんかも非常に忙しい身をもって、あなたは御不在のことが多いのですが、下牧次長には大へん御厄介になっておる事件もございます。こういうこともこの席で局長に特に促進していただくように希望して、私の質問を終ります。
    ―――――――――――――
○世耕委員長 ただいま椎名委員より人権擁護に関して緊急発言の通告があります。これを許可いたします。椎名隆君。
○椎名(隆)委員 最近養老院とかあるいは精神病院が火事で焼けて死亡者がだいぶ出ておるのですが、きょうの読売新聞にも千葉県の式場精神病院が焼けて死者が十四名、行方不明が十三名あったということが出ているのですが、これは設立の場合に、一体どういうような条件で精神病院というものは許可しておるのか伺いたい。――もし厚生省の方から見えておりませんければ、入管の問題について少し質問しておりますから、その間にお呼び出しを願えればけっこうだと思います。
○世耕委員長 推名君にお答えいたします。厚生省から間もなく来ると思います。なお小泉政務次官がおいでのようですから、関連質問があったらその点のお聞き取りを願いたいと思います。
○椎名(隆)委員 今朝鮮人で巣鴨の刑務所におる者二十名、台湾人が三十八名、戦争に従事したものとして入っているのですが、戦争に軍人軍属として行っておって釈放せられた人間で、今、日本に在留している朝鮮人、台湾人が一体何名ぐらいおりましょうか。
○内田政府委員 ただいま御質問の問題は、先般来調査を命じておりまして、主としてこれは引揚援護庁等に問い合せ中でございます。ごくラフな資料はでき上ったように聞いておりますので、月曜日には資料として御提出できるかと思います。
○椎名(隆)委員 これも戦争に従事した軍人軍属の方々が在留しておりまして、その方々が登録の切りかえを受けるのは、普通の人と同じような待遇ですか、あるいは軍人軍属となって日本のために働いた関係があるので、ある程度切りかえのときには手心を加えるようなことになっておりますか。
○内田政府委員 こういう方々は戦前から日本におられて、朝鮮人あるいは台湾人と同様に取り扱うという原則にいたしておりますが、それ以外に登録等につきまして格別に区別はいたしておりません。
○椎名(隆)委員 それからなお日本のアジア政策に協力いたしまして、満州国創設当時満州国政府の要人となった方々が日本に在留しているわけですが、それらの数はわかりますか。
○内田政府委員 相当な数があるということはわかっておりますが、ただいま数字はちょっと手元に持っておりませんので、これも調べまして後刻資料を提出いたしたいと思います。
○椎名(隆)委員 最近ヒロポンの問題が、非常に国民の保健衛生の問題に関係しますので、麻薬と同様に取り扱って罪を重くしなければならぬ、こういうことになっております。そのヒロポンの製造販売が大体朝鮮人が主になっている。覚せい剤取締法違反で検挙せられた件数のうち、朝鮮人の処罰せられたパーセンテージは一体どのくらいになっておりますか。
○内田政府委員 その点は刑事局に資料があるそうでございますが、私まだ承知しておりません。問い合せましてお答えいたしますが、われわれの方の関係で申し上げますと、麻薬は特に二十四条の各号にあがっておるのでありますが、ヒロポンはあがっておりません。しかしながら一般の条項といたしまして、リ号という規定がございまして、「この政令施行後に無期又は一年をこえる懲役若しくは禁こに処せられた者。」とございますので、その刑が一年以上であります場合にはこの条項によって処置し得るわけでございます。
○椎名(隆)委員 そうすると、酒の方もおそらくわからないだろうと思いますが、酒は減税するとともに三級酒を作って財源に充てたいということになっておりますが、この酒の密造も大体は非常に朝鮮人が多いのです。これら朝鮮人が罪を犯して、たとえば実刑を課せられて、その後釈放せられた場合、これは釈放せられっぱなしで、本国に送還するというようなことは考えておりませんか。
○内田政府委員 われわれといたしましては、そういう悪質の外国人を国外に帰したいという希望でおります。ただ朝鮮の場合特に問題なのでございますが、先ほど来政務次官からも御答弁申し上げましたように、韓国政府は戦前から日本におります朝鮮人につきましては、日本政府はこれのめんどうを見る義務があるのだという建前で参っておりまして、従来われわれが非常に悪質だと考えまして退去にいたしましたものも、その引き取りを拒否しております。それでこの問題は実際非常に厄介な問題でございまして、先ほど申し上げましたように一度大村に入れましたものを相当釈放いたしましたのも、実は主としてそういう人々に関してなのでございます。この問題はわれわれも努力いたしておりますが、根本的には日韓間の外交問題の重要な問題でございますので、大きな解決が得られません限り、われわれのレベルのところでやり得るものとしては限界があるのではないかと考えております。しかし決して絶望しておるとか、それで努力をやめてしまっておるというわけではございません。
○椎名(隆)委員 北鮮、南鮮におきましてもやはり出入国管理違反というような規定が私はあるだろうと思う。向うから来て違反した連中は相当の待遇をしてとどめておいてやる。ところが私たちの同胞が北鮮であれ南鮮であれ侵入したというような場合には一体どんな待遇を受けておるのか、おわかりでしたら一つお話を願いたいと思います。
○内田政府委員 北鮮に日本人が何らかの理由でつかまったという例はまだ聞いておりません。このたび向うから帰って来られます方がお帰りになりまして――しかしこれもおそらく不法入国等の理由によって向うにおられた方でないと思いますが、それを伺いませんと向うの待遇というものは私どもは何ら情報を持っておりません。しかし韓国に関しましては、御承知のように李ラインを越えたという理由で漁船が拿捕されたものは従来相当にございますし、それで向うへ収容されておりまして帰って来た人も相当におります。われわれはその人々の話を聞いておるのでありますが、これは相当悪い待遇のようでございます。ごく最近かなり具体的な報告もございました。先般委員長の御希望がありましたので、こちらに資料として提出いたすべく目下準備いたしております。一両日中にお手元に届くことと思います。
    〔委員長退席、三田村委員長代理着席〕
○椎名(隆)委員 どうも朝鮮の連中は、おいらの方は戦勝国だ日本は戦敗国だというので、向うはだいぶいばっているのです。李ラインを越すといい船だったらみんなふんだくって返してよこさない。ただし人間だけは辛うじて帰してよこすというような状態になっておるのですけれども、今向うに抑留せられておる日本人は一体何人ぐらいいるかおわかりになりますか。
○内田政府委員 私ども責任を回避するわけじゃございませんが、この問題は主として外務省の方でやっておりますので、そこから聞いておりますところでは、現在のところたしか百三十くらいではなかったかと思います。
○椎名(隆)委員 人のふり見てわがふり直せで、向うさんの待遇と同じ程度の待遇を韓国人にやってやったらどんなものでしょうか。そんなことはお考えになりませんか。
○内田政府委員 これは一つの御意見かと存じますが、しかしわれわれそう偉ぶるわけでもございませんが、ともかく日本の名誉とか信用に関するようなことは、人がやっておるからといってやりたくないと思っておりますし、また実際収容の場合に、機会あるごとにわれわれとして特に注意いたしておりますことは、その取扱いが人道的に問題のないものであるように、またその個人の自由などを不当に制限するものでないようにということを絶えず申しておりまして、われわれとしてはただいまのところ韓国が悪い扱いをするからわれわれも韓国人を悪く扱うということはやりたくないというつもりでやっております。
○椎名(隆)委員 人道的の点からいくなればおそらくそうでなければならないと思うのですが、ところが相手方はそうじゃないのです。戦勝国といっていばりにいばり抜いておる。私たちの町にも漁業家が相当あるが、向うへ行くたびにびくびくして出漁しなければならないという状態です。漁業においても締められておる。いわんや朝鮮人の悪質な連中はヒロポンを製造、販売し、国民の保健を非常に傷つけておる、あるいはこっちに来て酒をどんどん作っておる。しかも国家の酒造税の収入を妨げておる。悪いことばかりしている連中が多い。これはこっちがあまり待遇をよくするから、朝鮮人の連中は、向うで食うに困ったならば日本に行った方がいい、日本に行きさえすれば待遇がいい、日本に行きさえすれば生活ができるというようなところからどんどん入ってくるのじゃないかと思う。向うさんがそうであれば、こっちもある程度人道上の問題も考えずに、日本に行ってもむずかしいのだという観念を与えた方がいいのじゃないかと思うのですが、どんなものでしょうか。
○内田政府委員 一つの御意見かと存じますけれども、政府といたしましてはそういうことをやりたくないと思います。
○三田村委員長代理 椎名君に申し上げますが、厚生省からまだだれも参りませんが……。
○椎名(隆)委員 それではけっこうです。
○三田村委員長代理 本日はこれで散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。
    午後零時三十九分散会
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