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Category: 中国  

【中国ブログ】わが国最大の敵は?―よく考えたら自分自身!

Y! 社会ニュース 2009/09/01(火)

  李吉明氏は8月31日、自らのブログページで「中国の本当の敵は、いったいどこなのか?」と題する文章を発表した。中国では戦前の歴史の影響を受けた日本敵視の考えや、米国やロシアを「最大の脅威」とする意見発表がみられるが、冷静に反省してみれば、現在の中国にとって最大の敵は、モラルを失い、発展した他国を恨んでばかりいる自分自身だと論じた。

  李氏は、「標準的な見方では、中国に対して歴史上最大の侵略と殺戮(さつりく)を行ったのは日本だとされている」と論じた上で、「中国の土地に爪を伸ばしたのは、日本だけだったろうか」と疑問を示した。そして、1840年の第一次アヘン戦争に始まり、英仏をはじめとする列強各国が中国を侵略し、不平等条約を結んだと主張。

  李氏によると、清朝政府の腐敗と無能もあり、英仏など列強はその後も中国で殺戮と強奪を繰り返した。「大虐殺」というと、中国では南京大虐殺が恐怖の対象とされるが、「それまでに大量の死者が出なかった事態はあったのか。なぜ、後になって侵略行為を行った日本だけが『中国の敵』と呼ばれるのか」との疑問を示した。

  李氏はさらに、最近では「中国の敵は韓国だ」との意見も多いと指摘。江陵端午祭を世界文化遺産に登録したり、孔子や歴史的美女である西施の“韓国籍”説、さらに伝統医学も韓国が本家と主張したことで、「われわれは憤激し、韓国人も敵とみなすようになった」と論じた。

  さらに、「それにしても、中国は災いの多い国だ」と主張。皮肉まじりに「国土、人民、文化などがいつも、周囲の国に掠め取られる。中国最大の敵はどの国だと長い間(中国人の間で)論争をつづけ、しまいにはわけがわからなくなった」と記した。

  ここまで論じた上で、李氏は「中国最大の敵はどこだと考えることは、大切なことではない。なんでこんなに敵が多いのだとじっくりと反省することが大切だ」と主張。過去の歴史については「国として落ちこぼれていたからこそ叩かれ、侵略され強奪された」と、外部に原因を求めるより、当時の中国が抱えていた問題点に注目すべきだとの考えを示した。

  李氏によると現在の中国も、内部に多くの「敵」を抱えている。金銭至上主義の風潮に満ち溢れ、享楽を貪る(むさぼる)ことが「価値」とされるようになった。文明を辱めることが、新しい「ファッション」とされている。このような時代の流れと社会的背景にあって、「他人(他国)が強大であることを恨み、自分自身になぜ、何度もやられてきたのかと問い直すことをしない。

  李氏は最後に、「中国にとって最大の敵は日本ではない。ロシアでも米国でもない。最大の敵は自分自身だ」、「自らを反省し、自らを認識し、自らを変革する。われわれの任務は、自らを乗り越えることだ。自らに勝ったときに、我々の敵はいなくなるはずだ」と主張した。

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◆解説◆
  ブログページの自己紹介によると李吉明氏は教育事業に従事している。関心を持つのは教育や国と民生の発展、重視しているのは思想と行動の一致。これまでに長編小説『教誤』、短編小説『激情無罪』、『残雪』などを発表したという。

  編者の経験では、1980年代後期には研究者などから、「日中戦争は、中国が腐敗し無力だったことが最大の原因。日本を批判するより、『国の恥』と考え反省材料にすべきだ」、「当時の世界的状況から、他の列強諸国との比較の上での話だが、日本だけが極端に悪いことをしたとは言えない」などの言葉が“非公式”に聞かれるようになった。

  しかし、多くの人々に日本に対する反発や潜在的恐怖感が根強い状況に、基本的に大きな変化はない。ある研究者は編者に、「1980年代初頭に、北京で開催された日本の物産展会場に建てられていた“日の丸”を見て、かつての恐怖がよみがえり卒倒した高齢の女性がいた。両国関係が前向きであるべきなのは当然として、このような民衆感情も残っていることは覚えておいてほしい」と語った。1980年代初頭は、中国国内で日本との友好関係が相当に強調されていた時期だ。(編集担当:如月隼人)

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