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新潟中国総領事館の万代小学校跡地移転問題①

Category: 政治  

新潟中国総領事館の万代小学校跡地移転問題

(にいがたちゅうごくそうりょうじかんのばんだいしょうがっこうあとちいてんもんだい)とは、

新潟県新潟市に開設された中華人民共和国駐新潟総領事館が、2011年(平成23年)を目途に新潟市立万代小学校跡地へ移転・拡張する計画について、その是非が問われている問題である。同跡地は、JR新潟駅から徒歩8分(道なりに640m)ほどの同市中央区東万代町9-2(地図)にあり、面積は約15,000である。

東京都や名古屋市でも同様に中国大使館都内一等地買収問題、名古屋中国総領事館の国家公務員宿舎跡地移転問題が起きている

経過


2009年(平成21年)
  • 3月、中国政府による沖縄中国総領事館設置要望を外務省が拒否する。代わりに新潟中国総領事館設置が提起された。
2010年(平成22年)
  • 6月24日、中国総領事館が万代島ビル20階に開設(新潟市中央区万代島5-1)。当ビルの8階には大韓民国総領事館、12階にはロシア連邦総領事館がある。
  • 7月24日、王華中国総領事が新潟中華街構想等を泉田裕彦知事に提案する。
  • 8月中旬、中国政府が万代小学校跡地買収を要望する。
  • 9月15日、篠田昭新潟市長が市議会に中国から打診があったことを報告。
  • 9月10日、中国総領事館移転について新潟市が旧万代小学校地域の自治会長説明会。
  • 9月16日、万代小学校跡地売却のための測量開始。中国総領事館移転について地元の東万代町自治会説明会。
  • 9月21日、中国総領事館について万代地域コミュニティ協議会関係者へ説明会。
  • 10月9日、新潟市は西大畑地区の自治会に対して西大畑仮移転の説明会、10人程度の出席に留まった(第1回)。
  • 10月15日、中国総領事館西大畑移転説明会(第2回)が実施され、70名程が集まった。
  • 10月25日、中国総領事館が新潟島(新潟市中央区西大畑町5220-18)に移転。
  • 10月29日、唐家璇元外相率いる新日中友好21世紀委員会が5日間に渡って新潟市内を視察(~11月2日)。
  • 11月18日、新潟市は中国に日中間の国際情勢などから年内の売却は難しいと報告する。なお、中国は「恒久的な公館の建設を希望している」と産経新聞の取材に答えている。
  • 11月29日、市民団体が新潟市議会に市民理解がないまま土地売却を強行しないこと、および国益を踏まえた慎重な対応を請願。
  • 12月15日、市議会(文教経済常任委員会)が市民団体の請願について「継続審議」とすることを決定。
  • 12月21日、篠田昭新潟市長は定例会見にて、基本的には売却する方向で動きたい、今は説明会を開催できる雰囲気ではない]と述べた。
2011年(平成23年)
  • 3月22日、新潟市議会は、土地の売却方針を見直す請願、第49号、53号、54号すべてを採択した。これを受けて、篠田昭新潟市長は「重く受け止めている。売却へ向けての話は非常に難しくなったと、できるだけ早く中国側に伝える。請願の趣旨について、各会派や議員の意見を丁寧に聞いていきたい」などと話した。

新潟市議会が採択した請願

2011年3月22日、新潟市議会によって採択された請願の詳細は以下の通り。

  • 請願第49号:在新潟中国総領事館への市有地売却について
  1. 反対する周辺住民や市民の不安を放置したまま、土地売却を強行しないこと。
  2. 外国への土地売却に関しては、国益の損失につながるおそれがないか、細心の注意を払い、慎重に検討して、対応すること。
  • 請願第53号:中国総領事館に万代小学校跡地を売却することについて
  1. 地域の安心、安全のために、十分な話し合いをすること。
  2. 市民の財産である万代小学校跡地の売却については、白紙に戻し再検討すること。
  • 請願第54号:在新潟中国総領事館への市有地売却について
  1. 反対する周辺住民や市民の不安を放置したまま、土地売却を強行しないこと。
  2. 中国への土地売却に関しては、断固白紙撤回を求める。
  • 採択の詳細
    • 上記3つの請願はすべて採択された。
    • 請願第49号の1条と2条は改革ネットが反対した。
    • 請願第53号は両条とも全会一致で採択された。
    • 請願第54号は1条に改革ネットが反対した。2条には市民連合、改革ネット、公明党新潟市議団が反対した。
      • 改革ネットに属する議員:渡辺和光、山際敦、加藤大弥、上杉知之、吉田ひさみ
      • 公明党新潟市議団に属する議員:青木千代子、佐藤誠、鷲尾令子、小山進、宮原典子

これまでの経緯

総領事館の誘致

新潟県は1998年に「中国総領事館新潟誘致促進協議会」(会長:平山征夫新潟県知事(当時))を設置するなど、長年に渡り中国総領事館の誘致活動を行ってきた。新潟県選出の田中眞紀子田中直紀衆議院議員なども積極的に誘致活動を行ってきた。その結果、2010年6月24日に本州日本海側初の総領事館として開設した。新潟県への設置決定の際、「王毅前駐日中国大使閣下のお取り計らいにより、当時外交部副部長でいらした、戴秉国閣下に前向きにご検討いただけたこと、また、多くの方々から誘致等にご支援いただいた成果の賜物であり、駐日中国大使崔天凱閣下、日本政府代表谷内正太郎様、外務省を始めとする関係者の皆様のご尽力のお陰であると、心より感謝申し上げます。」との声明が県から出ている。新潟市も協議会に参加するなど、誘致に肯定的な立場を取っていた。

古町への誘致と中華街構想

新潟市の中心市街地である古町は、郊外型商業施設の台頭や不況の影響などにより近年空洞化が進み、大和新潟店などのキーテナントの撤退が相次いでいる。そのため2009年11月に官民協働による「まちなか再生本部」を設置(本部長:篠田昭新潟市長)するなど、商店街の活性化を模索していた。近隣の商店主からは、活性化策の1つとして「古町地区への総領事館誘致を」との声も聞かれた(結局、古町地区ではなく朱鷺メッセに開設された)。当時、誘致については(当時具体的な計画が無かった「中華街構想」も含め)むしろ好意的な声も聞かれ、地元では特に大きな反対運動は起きていなかった。2010年5月には古町地区の定期イベント「古町どんどん」にて、総領事館開設記念として中華街を模したイベントを開催している。ちなみに中華街構想については2010年7月に中国側から大和新潟店跡地へ設置する提案があり、2010年10月には古町地域の商店主から中華街実現に向けての要望書が新潟市に提出された(ただし、要望書は賛同する商店街内の2軒のみ提出)

ただし、この要望書については、地元の人が「市の秘書課から電話があり明日市長と来てほしいと言われ、中華街構想を作りたいが、自分(市長)の方からは言えないので古町側の方から頼んだということにしてくれ、と言われた」ものだと語り、市が地元からの要望提出を意図的に誘導した可能性がある。

万代小学校跡地への移転計画と反対運動

朱鷺メッセに開設された総領事館であったが、中国は「単独の建物を」との希望から総領事館の移転を計画。その第1候補地として新潟市立万代小学校跡地を選定、2010年8月に敷地取得について新潟市に打診した(2010年10月25日には、移転を見越した一時的措置としNSGビル(新潟市中央区西大畑町)に移転。この移転を巡っては、7月にはNSGが同ビルの改装工事着工、8月に賃貸契約をしていたが住民に知らされたのは10月半ば。10月15日に開催された移転説明会において「11月1日からの契約」との説明があったにもかかわらず、実際にはそれよりも前に移転が実行され、説明会での住民の反対を押し切る形となった。)。新潟市は地域の活性化に繋がるとし、市有地である学校跡地の売却に前向きであった。

2010年9月に尖閣諸島中国漁船衝突事件が発生し、日中関係が悪化すると、次第に移転反対の声が多く聞かれるようになる。特に、移転先である学校跡地周辺の住民からは、元々学校跡地に公民館などの地域密着型施設設置を希望していたこともあり、強い反対の声が挙がった。

そのため新潟市は、現時点で地域住民の理解が得られないとして2010年11月18日に敷地売却の一時凍結を決定した。今後、日中関係をめぐる世論が好転すれば再び検討するとしている。

2010年11月29日、市民団体「中国領事館問題を考える市民の会」が、市内外14,227名の反対署名(市内8,639名、市外5,588名)と共に以下の内容を新潟市議会に請願した。

件名「在新潟中国総領事館への市有地売却について」第1項 反対する周辺住民や市民の不安を放置したまま,土地売却を強行しないこと。第2項 外国への土地売却に関しては,国益の損失につながるおそれがないか,細心の注意を払い,慎重に検討して,対応すること。

翌12月15日、新潟市議会の文教経済常任委員会にてこの請願を採択すべきかどうか審議されたが、小山哲夫議員(日本共産党)が請願項目には賛成だが前文には賛同できない、加えて市民の意見の調査が必要だという理由で継続審査を主張した。採決では継続審査に賛成する議員が6名、反対すなわち即刻採択すべきとする議員が6名、と可否同数となった。結果、委員長の風間ルミ子議員(日本共産党)が継続審査賛成を決し、継続審査となった。

同日、新潟県内のTVニュースでNHK新潟やTeNY(テレビ新潟)は、「土地の売却に反対する請願が市議会に提出され、委員会が継続審査とすることを決めた」と報じたが、実際の請願は市が市民への説明責任を果たして慎重に対応することを求めており、請願内容について報道は事実と異なる。実質として市議会は、慎重な対応を求める請願に対して、慎重な対応が必要なため継続審査するという同語反復的な対応となっている。継続審査が繰り返され議員が改選されると請願は廃案となる。

2011年1月現在「中国領事館問題を考える市民の会」は再度、署名請願を行っている。

篠田昭新潟市長の見解

2010年12月7日、市議会定例会において市議と篠田昭市長との間で本件に関する質疑応答があった。
回答者:篠田昭新潟市長

  • 質問者:高橋三義議員(新市民クラブ)
    • (質問)中国総領事館の誘致目的や意義、および拠点性の向上や経済効果をどう考えているのか?
      • (回答)新潟と中国の文化・観光・経済等様々な分野での交流拡大発展が目的。韓国、ロシア、中国の3か国の総領事館が揃い、本市の拠点性がさらに高まった。経済交流の活発化を期待するとともに、本市が北東アジアの平和と安定に貢献できるように努力したい。
    • (質問)総領事館の役割と今後期待するものは何か?
      • (回答)総領事館の業務は日本人への査証(ビザ)の発行、文化・観光・経済等分野での交流推進、自国民の保護、市民・地域住民への情報提供等。中国総領事館にはこれまで、上海万博新潟フェアへの支援など、多くの分野で様々な協力をいただいている。
    • (質問)多くの市民は治安上の問題をいちばん心配している。治外法権を含めた治安の安全性をどう考えているか?
      • (回答)総領事館の警備については警察が24時間態勢で警備にあたっており、近隣地域の安全確保については万全の態勢。治外法権は領事業務に関する特権であり、総領事館が犯罪被疑者を匿う施設であるとは認識していない。
    • (質問)5,000坪はあまりにも広い。建設の規模職員体制など事前に相談があったのか?他の5か所の領事館立地との比較はどうなのか?
      • (回答)総領事館によると事務所に加え、職員宿舎や公邸、地域交流に活用できる庭園等も設置したいとの事。今後面積について総領事館と協議していく。
  • 質問者:山田洋子議員(市民クラブ)
    • (質問)市長の記者会見で凍結という言葉を使われたが、凍結ということは具体的には来年度以降どのように考えているのか?
      • (回答)報道各社には凍結という言葉で報道されたが、私は凍結という言葉は使っていない。現在は通常の雰囲気で地域住民への説明会が開けないので、しばらく状況を見守る。
    • (質問)本件は将来の市民にとっても非常に重大な問題だ。住民投票をして信を問うべきではないか?
      • (回答)市民の代表である議会の判断が肝要であり住民投票は考えていない。
    • (質問)中国は北朝鮮の羅津港に50年租借をしたが、どのような認識か?日本海にまっすぐ出るルートで中国人の大量流入も考えられるのではないか?
      • (回答)中国が北朝鮮の羅津港の埠頭の一部を借り上げている。現在北朝鮮とは国交もなく輸出入は禁止されている事から、同港を利用した物流について現時点で可能性はないと考えている。
    • (質問)北京五輪聖火リレーの長野市で国内中国人留学生が動員された前例もあるが、中国の国防動員法についてどう思うか?
      • (回答)この法律は中国において国家の主権統一・領土の保全及び安全が脅威にさらされた場合を念頭に民間資源の徴用等含む国防動員制度を全面的に整備したものと聞いている。
    • (質問)住民への説明会が通常の雰囲気ではない、ということが説明会をしない理由だそうだが、本当に自信があり必要であれば何度でもきちっと説明すべきではないか。通常の雰囲気とはどういうことを言っているのか?
      • (回答)この問題について地域以外からいろいろな意見が頻繁に出てくるというような事、これは通常の雰囲気ではないと思っている。
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