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【付属池田小殺傷10年】民間支援団体 不況で資金難

Category: 事件  

民間支援団体 不況で資金難に


2011.6.6

 大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の児童殺傷事件は、学校や警察だけでなく第三者機関による支援のニーズも高めることになった。近年は警察から被害者情報の提供を受けた民間団体が支援の重要な担い手となっている。ただ、法改正などで団体の活動の幅が広がる一方、不況による寄付金の減少で資金難に陥るケースが増加。「事件から10年」の節目が近づくなか、専門家からは「公的支援を拡充すべきだ」との指摘もあがる。 

増えるニーズ


 犯罪被害者は精神的に傷つき、外出ができなくなるなど日常生活に支障をきたすことも多い。民間の支援団体はこうした人々に、弁護士との面会時や通院時に付き添う「直接支援」のほか、臨床心理士によるカウンセリングなどの「間接支援」を行っている。

 「大阪被害者支援アドボカシーセンター」(大阪市天王寺区)は池田小事件の遺族支援にも関与。また、支援件数は10年で10倍以上増え、411件となった。刑事裁判の被害者参加制度も始まり、特に裁判傍聴の付き添いが増えている。

 楠本節子事務局長(65)は「被害から早い段階で適切な処置をしないと、被害者がPTSD(心的外傷後ストレス障害)に陥ってしまう。一人一人にきめ細かく対応しようとすれば、人件費や交通費などの支出は増える」と話す。




活動増でも資金減

民間の支援団体は、平成7年に起きた阪神大震災や地下鉄サリン事件以降、被害者支援へのニーズの高まりとともに、各地で次々に誕生した。

 13年には「犯罪被害者等給付金支給法」が改正され、都道府県公安委員会から「早期援助団体」に指定された民間団体に対し、警察が支援のための被害者情報をいち早く提供する仕組みもできた。

 その後も、民間団体が公的機関と連携しながら被害者支援にあたるケースは増加し、団体側の活動にかかる経費は増加傾向に。一方で、団体の運営資金の多くを占める寄付金は不況の影響で減少傾向にあり、「公的機関の補助金が増えなければ、支援の質を維持することが難しくなりつつある」(楠本事務局長)。


米国は十分な公的援助


 実際、アドボカシーセンターは昨年度決算で、約230万円の赤字を計上。府と市からは補助金約140万円が支給されたが、19年度に約920万円だった寄付金が22年度には約550万円に減っており、積立金を取り崩して業務を維持しているという。

 また、京都犯罪被害者支援センター(京都市上京区)も、昨年度決算で3年連続の赤字を計上。ただ、京都府と京都市からは約450万円の補助金を得ており、「ほかの団体に比べれば恵まれた状況にある」(事務局担当者)という。

 16年に成立した犯罪被害者等基本法は、国や地方自治体に、民間団体への財政措置などを義務付けていることから、専門家の中には、公的支援の拡充を急ぐよう訴える声も出ている。

 

京都産業大の新恵里准教授(被害者学)は「米国では州や郡から、民間団体が年中無休で被害者の支援を行えるだけの十分な資金援助がある」と指摘。「公益性の高い事業を任せている以上、国が経済的支援をする必要がある」と指摘している。

      ◇

 【用語解説】犯罪被害者等早期援助団体

 平成13年改正の犯罪被害者等給付金支給法に基づき、各都道府県の公安委員会が指定する。事件発生後、警察が被害者や遺族の同意を得たうえで、団体に被害者の個人情報や被害内容などを連絡。団体は知識や経験がある「犯罪被害相談員」を中心に、裁判所への付き添いなどの「直接支援」を行う。指定を受けるには、スタッフの人数や財務状況などについて、公安委の審査を受けなければならない。今年4月1日現在、全国で39団体が指定を受けている。

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