FC2ブログ

今日ボクが見た風景

神武天皇 即位建都の大詔

Category: 日出処ノ天子  

神武天皇 即位建都の大詔


天業恢弘東幸の詔から6年後.神武天皇が橿原の地に都を作り即位することを志す「即位建都の大詔」を勉強した.

また,併せて,「天皇の稱を用ふるの國書」についても学んだ.(←後述)


神武天皇の即位によって日本は建国する.その日こそが今でいう「建国記念の日」であり,戦前までの「紀元節」だという.




神武天皇の御即位



即位建都の大詔 (神武天皇即位前紀己未)



我れ東(あずま)に征(みゆき)してよりここに六年(むとせ)になり.賴(さいは)ひに皇天(あまつかみ)の威(いきほひ)を以て凶徒(あた)就戮(ころ)されぬ,邊土(ほとりのくに)いまだ淸(しづ)まらず,餘(のこり)の妖(わざはひ)尚梗(たけし)と雖も,中洲之地(うちつのくに)また風塵(さわぎ)なし.

誠に宜しく皇都(みやこ)を恢(ひ)き廓(ひろ)めて,大壯(みあらか)を規(はか)り慕(つく)るべし.而して,今運は此の屯蒙(わかくくらき)に属(あ)ひて,民心(おほみたからのこころ)朴素(すなほ)なり.巣に棲み穴に住む,習俗(しわざ)惟常(これつね)となりたり.

夫れ大人の制(のり)を立てて,義必ず時に随ふ.苟くも民に利(くぼさ)有らば,何ぞ聖の造(わざ)に妨(たが)はむ.且た當に山林(やまはやし)を披拂(ひらきはら)ひ宮室(おほみや)を經(をさめ)営(つく)りて,恭みて寶位(たかみくら)に臨みて,元元(おほみたから)を鎭むベし.

上(かみ)は乾靈(あまつかみ)の國を授けたまひし徳(みうつくしび)に答へ,下(しも)は皇孫(すめみま)の正(ただしき)を養ひたまひし心(みこころ)を弘めむ.然して後に,六合(くにのうち)を兼ねて都を開き,八紘(あめのした)を掩(おほ)ひて宇(いへ)に為むこと,亦可からずや.觀れば,夫(か)の畝傍山の東南(たつみのすみ)の橿原の地は,蓋し国の墺區(もなか)か.治(みやこつく)るべし.





注釈



  • 六年・・・東征の年数.即ち甲寅から己未にいたる6年.
  • 邊土(ほとりのくに)・・・僻遠の地
  • 餘(のこり)の妖(わざはひ)なお梗(たけし)・・・賊兵の残徒が尚勢い盛んである
  • 中洲之地(うちつのくに)・・・大和地方を指す
  • 皇都(みやこ)を恢(ひ)き廓(ひろ)め・・・恢廓(こうかく)は広く大いにする.即ち都をひらき大きくすること.
  • 大壯(みあらか)・・・宮殿の古語
  • 規(はか)り慕(つく)る・・・規模に同じ.則手本として計画する.
  • 運(よ)・・・巡りあわせ.ここでは機運の意.
  • 屯蒙(わかくくらき)・・・屯は草の芽がまさに萌え出ようとする様に象る文字.よってワカシの訓.蒙はクラシの意.
  • 属(あ)ひて・・・連なる
  • 習俗(しわざ)惟常(これつね)となり・・・その土地の未開な慣わしが変わらずにある,の意
  • 大人・・・天を以て大となし之に則る人を聖人とよぶ.即ち徳高く度量広き人のこと.
  • 義必ず時に随ふ・・・諸制度は常に時勢に順応してたてねばならない.(立法的に進歩的考え方)
  • 利(くぼさ)・・・カガとも訓む.カガは利益の古語.
  • 造(わざ)・・・はじめて物をつくるの意.作ったもの.仕事.業.
  • 元元(おほみたから)・・・国民
  • 正(ただしき)を養ふ・・・正義の精神を養う
  • 六合(くにのうち)・・・東西南北上下の六方.天地四方の義.
  • 兼ぬ・・・2つ3つの物を1つにすること
  • 八紘(あめのした)を掩(おほ)ひて宇(いへ)に為む・・・八紘は四方四隅即ち八方.国家を以て家とするの義.
  • 墺區(もなか)・・・中枢の地区



即位建都の大詔とは




※即位建都の大詔は神武天皇即位前2年.

※「伊邪那岐神・伊邪那美神」→「天津神」→ミコトモチ→「伊邪那岐命・伊邪那美命」→「天照大御神」→「天孫瓊瓊杵尊」→→→「神武天皇」

修理固成の神勅からの神々の神徳にこたえる.






「東征」



※神武東征と良く呼ばれる.

この「東征」を上では「東に征(みゆき)す」と訓み下している.「みゆき」とは「行幸」のことである.

これは,「征」の第一義は”行く”であり,次に”征(う)つ”があるためだそうだ.

さらに,これら詔の中身を読めば,決して”征つ”とは読めないことは明らかであった.


例)

  • 我は日神の子孫の勅(「日本書紀」神武天皇即位前紀戊午年四月)

今我は是日神の子孫(うみのみこ)にして,日に向ひて虜(あた)を征つは,此天道(あめのみち)に逆れり.若かじ,退き還りて弱きことを示して,神(あまつやしろ)祇(くにつやしろ)を禮(ゐや)び祭(いは)ひて,背(そびら)に日神の威(みいきほひ)を負ひたてまつりて,影(みかげ)の隨に壓(おそ)ひ躡(ふ)みなむには.此の如くせば則ち會(かひし)て刃に血ぬらずして,虜必ず自づからに敗れなむ


  • 坐して天下を平ぐるの勅(「日本書紀」神武天皇即位前紀戊午年九月)

吾必ず鋒刃(つはもの)の威(いきほひ)を假(か)らず,坐ながら天下を平(む)けむ



→武力によらずして,言向ける(ことむける).

ということが強調されているとわかった.

※「騎馬民族征服王朝説」といった類のものが歴史をみずに述べられているということが分かった.






義必ず時に随ふ.苟くも民に利(くぼさ)有らば,何ぞ聖の造(わざ)に妨(たが)はむ



※制度は常に時勢によらなければならず,民に利益があるのならば金科玉条のようにせずに改める,ということが述べられている.


例)

第53代 淳和天皇(「日本後紀」卷卅一)

「夫れ,世を濟(すく)ふの道は,守株(しゅしゅ)すべからず.時の宜しきに隨ひ,あに膠柱(こうちゅう)すべけんや.」

  • 守株(しゅしゅ)・・・時勢にあわせずに守り続けること
  • 膠柱(こうちゅう)・・・琴の調律をニワカでくっつけてしまうこと.融通の利かないこと.




八紘為宇



八紘(あめのした)を掩(おほ)ひて宇(いへ)に為む

一大家族国家の建設を目指す.


関連記事

Comments

« »

07 2020
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
NASA Visible Earth
Web page translation
Flag Counter
free counters
xxx
全記事表示リンク