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今日ボクが見た風景

毛沢東の名誉棄損をめぐる論争白熱化

Category: 中国  
毛沢東の名誉棄損をめぐる論争白熱化
2011.5.29

中国の著名な改革派経済学者、茅于軾氏(82)が最近、自身のブログで発表した中国建国の父、毛沢東について論じた約4000字の文章が中国国内のネットで大きな波紋を広げている。一部の毛沢東の親族や支持者は、「毛沢東を誹謗(ひぼう)中傷する内容だ」と反発、名誉毀損(きそん)に当たるとして裁判所に提訴する動きを見せているが、「文章に書かれているのはすべて事実」と主張して茅氏を支持者する人も多く現れ、各政治系サイトでいま、改革派と保守派が入り乱れて、激しく対立している。(北京 矢板明夫)


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北京の天安門広場に掲げられた毛沢東の肖像=2011年3月(ロイター)

問題となったのは茅氏のブログに4月24日にアップされた「毛沢東を普通の人間に戻そう」と題する文章で、中国のメディアがいまだに毛沢東を神格化し、一切の批判を許さない風潮を批判している。茅氏は文章の中で「(1960年代初めの)3年間で、3000万以上の中国人が餓死した責任は毛沢東にあることを疑う余地はない」「毛沢東は自らの権力欲のために文化大革命を起こし、中国に大きな不幸をもたらした」「晩年の毛沢東は理性を失い人民の敵となった」などと毛沢東を厳しい言葉で批判したうえで、「国と人民に大きな災いをもたらした毛沢東の肖像画はいまだに天安門楼上に掲げられ、みんなが毎日使うお札に印刷されていることは、茶番劇というほかない」と断じている。

 毛沢東を批判する書物は台湾や香港などで多く出版されているが、中国国内では正式の出版物による毛沢東批判はいまだにタブー視されている。

 しかし、近年、中国国内のインターネットで毛沢東の過ちを指摘する文章は増えてきた。現役の指導者や現政権を批判することはは依然として許されていないが、すでに歴史人物となりつつある毛沢東を論評することに当局はある程度の自由を認めているようだ。

 とはいえ、茅氏のような体制側にいた著名人がこれほど痛烈な言葉で毛沢東批判をすることは珍しく、この論文はすぐに多くのサイトに転載され、大きな反響を呼んだ。


中国の経済学者の中で大御所的な存在である茅氏はこれまで、政府系シンクタンク・中国社会科学院米国研究所の研究員、天則経済研究所所長などを歴任。改革・開放初期の1980年代から欧米の経験を国内に紹介し、中国の市場経済の推進に大きな役割を果たした。一方、茅氏は文化大革命中に紅衛兵から激しい政治迫害を受けるなど、毛沢東が起こした政治運動の被害者としても知られる。

 「よく書いてくれた」などとネットで茅氏の見方を支持する書き込みが多く寄せられる一方、この文章は多くの毛沢東支持者の逆鱗に触れ、保守系サイトの烏有之郷などで、茅氏を批判するキャンーペンが始まった。「茅氏は米ハーバード大学で客員研究員をしていた時期に米国のCIA(中央情報局)のスパイとなった」「茅氏は実は経済のことを全くわかっていない」といった人身攻撃のほか、「茅氏が書いたことはすべて捏造(ねつぞう)で、毛沢東を否定することを通じて共産党を否定し、その狙いは政権転覆だ」として「反革命犯」として直ちに茅氏を逮捕すべきだと主張する意見もあった。

 当局からの圧力もあったとみられるが、茅氏は5月になってから、ブログから同文章を削除し、批判者に対して沈黙を守っている。

 しかし、毛沢東の長男、毛岸英の元妻、劉思斉氏や、毛沢東のめい、毛小青氏ら一部毛沢東の親族と支持者は、この茅氏の文章は毛沢東への名誉棄損に当たるとして、ネットで茅氏を提訴する署名運動を呼びかけている。

 5月初めに始まった署名運動は、すでに数千人の署名が寄せられたというが、面白いことに、署名者の中に茅氏の支持者も少なくない。「毛沢東はどんな悪いことをしたのかをこれまで政府はずっと隠してきた。この裁判で証拠資料としてすべて出していただき、茅氏が書いていることは事実がどうかを検証してもらいたい」といった意見がよせられている。



格差社会の中国に「毛沢東ブーム」 生誕の日、陳情者ら1000人デモ

2010.12.29

【北京=矢板明夫】中国建国の父、毛沢東(1893~1976)の117回目の誕生日にあたる26日、地方から来た陳情者約1000人が「毛沢東主席万歳」などと叫びながら、天安門広場の「毛主席記念堂」に行進しようとしたが、その途中で警察隊に阻止され拘束される事件が起きていたことが分かった。地方政府による土地の強制収用や官僚の横暴で社会矛盾が拡大している中国では最近、弱者たちが、平等社会の実現を目指したと信じている「毛沢東」を掲げて、当局に抗議するケースが増えている。

 土地の強制収用や官僚の汚職・腐敗などで被害を受けた人々が、陳情するため全国から北京に集まり、テントや簡易宿舎で暮らしている。北京南駅近くの「陳情村」と呼ばれる場所で、陳情者は数千人に上る。

 陳情者によると、25日夜、テントで暮らす山西省から来た5歳ぐらいの女児が病死。その家族と一部の陳情者たちが、陳情を受け付けようとしない政府などへの怒りを爆発させた。

 ちょうど26日は毛沢東の誕生日と重なったことから、約1000人の陳情者たちが「自分たちが虐げられている現状を毛主席に報告しよう」と、毛の遺体が安置されている毛主席記念堂まで行進しようとした。


デモ隊は「共産党万歳」を叫び、「国際歌」(インターナショナル)などを歌って行進を開始。しかし当局は大勢の警察官を動員し、陳情者たちを強制的にバスに乗せ、北京南西部の収容施設に送った。

 新疆ウイグル自治区から来た陳情者の馬建民氏(52)は「毛沢東時代、汚職官僚はほとんどいなかったし、人民はみんな平等だった。今の共産党は理想を失っている」と不満を語った。馬氏は約10年前、地元・県政府の関連企業に納めた品物の代金約70万元(約870万円)を払ってもらえず、会社が倒産。それ以来、長い陳情生活を送っているという。

 中国人研究者によれば、ここ数年、土地を強制収用された農民らが毛沢東の写真などを掲げ、毛語録を叫びながら政府に抗議する事例は北京だけでなく全国各地で起きているという。

 中国当局は、毛沢東ブームが反政府に向かうことを警戒している。26日には毛沢東の故郷の湖南省や、江西省、北京などの各地で“官製”の記念式典が開催され、小中学生が大量動員された。北京の毛主席記念堂で同日行われた献花式でも厳しい警戒態勢が敷かれた。





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