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今日ボクが見た風景

温首相、李大統領、内憂を反映した対日外交で笑顔の協調路線

Category: 政治  

今日ボクが見た風景

温首相、李大統領、内憂を反映した対日外交で笑顔の協調路線
2011.5.22

日中韓首脳会議で来日した中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領は、いつになく協調路線を前面に出す対日外交を展開した。両首脳ともに任期終了を来年に控えての「内憂」を抱えているためで、領土問題などの日本との懸案をさらりと棚上げにしてでも「微笑外交」を展開したい両首脳と、懸案を無視してでも存在感を示したい菅直人首相との利害が一致した「円満な日中韓」が演出された。

 温首相は日中首脳会談で先手を打って昨年9月の尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に関し「海上の危機管理メカニズムを構築したい」と提案した。菅首相が東シナ海ガス田の共同開発の条約締結交渉について、早期再開を働き掛けた際にも、従来は首脳会談で必ず言及してきた「環境が整ったら」という前置きをはずした。

 もともと「海上の危機管理メカニズム」は日本側の提案で、新味はないが、今回は温首相から切り出した点で「前進といえば前進」(日本政府筋)という。

 交渉筋によると、中国側の態度が変化してきたのは今年初めから。尖閣問題で悪化した関係修復を露骨に日本政府に求めてきた。

 1月末に訪中した伴野豊外務副大臣に対し、張志軍外務次官が、中国批判を繰り返していた当時の前原誠司外相を念頭に「外相の発言は何とかならないか」と持ちかけてきた。伴野氏が「(衝突事件の)問題を起こしたのは中国じゃないか」と激怒した一幕もあった。


背景には、温首相の進める国際協調路線がある。温首相は来年秋の共産党大会で胡錦濤体制とともに引退するが、来年は日中国交正常化40周年でもあり、自らの成果として日中関係を改善したいとの強い意向があった。中国の内政問題として、反政府運動につながる中国国内の反日デモを押さえるために日本世論を緩和させたい事情もあった。

 一方、李政権は現在、急速にレームダック化(死に体)が憂慮されている。4月の韓国国会議員補欠選挙で与党ハンナラ党が惨敗。党内で李大統領派閥と次期大統領候補の呼び声も高い朴槿恵(故朴正煕大統領の娘)派閥の主導権争いが始まり、来年末の大統領選を前にした政治の季節を迎えている。

 韓国外交専門家は「教科書問題(竹島問題)が足を引っ張る日韓問題は李政権にとって頭が痛いが、李政権の最優先順位は大統領選に直接影響する北朝鮮問題だ。だからこそ日韓関係も安定的に維持したい」と語る。

 昨年8月の日韓併合百年で「菅談話」を出し、「過去の謝罪」を行った菅政権に対する李政権の期待は高かった。それだけに竹島を日本の領土と明記した3月末の教科書検定で韓国は「大きな失望」を表明した。菅首相が竹島問題に全く触れなかったのは、李政権への配慮が色濃くにじんでいる。今回の会談では「復興支援と観光支援」のパートナーシップで合意したが、腫れ物にはさわらない日韓の妥協の産物といえそうだ。(久保田るり子)







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