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今日ボクが見た風景

ソフトバンクが一人暴走した「光の道」論争

Category: 政治  

なぜこれほど光ファイバーに執着するのか

2010.12.15(Wed)  池田 信夫

最近、テレビで奇妙なCMが放送されている。

宇宙から地球に向かって隕石が飛んでくる。

ソフトバンクの代理店で、商品の案内をする女性がしゃべっていると、

左手が無意識に上がってしまう。客がそれを見て指摘し、

商品案内の女性は「なんか変」と言う・・・。

一見、何のCMか分からないが、これはソフトバンクの「光の道」のキャンペーンである。

 左手を上げるのは、「AかBか」というアンケートのB案(向かって右側)を選ぶという意味らしいが、この30秒のCMだけでは、ほとんどの人は意味が分からないだろう。

 もともと「光の道」は原口一博前総務相が提唱したものだ。当初は「全国に光ファイバーを普及する」という話だったが、特定の物理インフラを政府が推奨するのはおかしいという批判を浴びて、「全国にブロードバンドを普及する」という話に軌道修正した。

 ところがソフトバンクは、文字通り光ファイバーを全国100%に敷設する「アクセス回線会社」案を発表した。

 現在の電話線(銅線)をすべて強制的に撤去して光ファイバーに替えれば、銅線の保守経費が浮くので、3兆円の工事費を賄って余りある。だから、NTTを構造分離して光ファイバーを別会社にしろというのだ。

 これについてはNTTの経営形態を検討する総務省の作業部会でも、賛成する意見はまったく出なかった。NTTも「銅線と光の保守費はそんなに違わないので、その差額で5兆円以上の工事費を賄うことはできない」とソフトバンク案を否定した。

 私も孫社長とUstreamで対談したが、「こんなリスクの大きい計画を実行して、失敗したら誰が負担するのか。アクセス回線会社の株主は誰で、社長は誰なのか」と私が質問しても孫氏は答えず、130枚も用意してきたスライドを一方的に説明した。


孫正義氏の奇妙な執念の背景には何があるのか

関係業界もみんな反対で、すでに自前のインフラを引いている電力業界は「ソフトバンクは自分の金を使わないでNTTのインフラにただ乗りしようとしている」と批判した。


そこでソフトバンクは10月になって、アクセス回線会社に国が40%出資し、NTTとKDDIとソフトバンクが20%ずつ出資するという新提案を出し、「これを政府もNTTも飲まなければ、当社だけでもやる」と主張した。

 しかし、総務省にもNTTにも、この案に賛成する意見は皆無だった。追い詰められたソフトバンクは「光の道はAかBか」という全面広告を新聞に出し、ネット上でアンケートを取った。このA案はNTTの発表した移行計画、B案はソフトバンクの案だ。

 その結果「B案を支持する意見が圧倒的だった」という集計結果を、孫社長が総務省に持参した。しかしこのアンケートは1人で何回でも押せるもので、統計的な意味はない。それも相手にされなかったため、テレビCMまで打ったわけだ。

 最初から実現可能性ゼロの案に、全面広告やテレビCMなど巨額のコストをかける孫社長の執念は、不可解と言うしかない。

 企業戦略としても、モバイル事業に重点を移しているソフトバンクが、NTTも加入世帯数を増やせない光ファイバーに「4.6兆円投資してもいい」という孫氏の話は、投資家の支持を得られないだろう。

 この背景には、最近、ソフトバンクに「つながらない」という苦情が殺到していることがあると思われる。ソフトバンクモバイルの基地局は約4万局で、NTTドコモの半分しかない。多くのパケットを消費する「iPhone」が増えて、ネットワークが負荷に耐えられなくなっているのだ。

 この負荷を電話回線に逃がすため、ソフトバンクは無線LANのモデムを「iPad」に同梱したり、「フェムトセル」と呼ばれる小型の無線局を無料で配ったりしているが、焼け石に水だ。今後5年で40倍になるとも言われる無線通信データ量を支えるには、基地局を100万局以上に増やさなければならず、採算が合わない。

 このため室内の通信を無線LANなどに逃がし、家庭に引き込まれている光ファイバーをインフラに流用して基地局の負荷を減らそうというのがソフトバンクの狙いだ。


しかし、専門家は「無線局の配置は最適化が必要で、行き当たりばったりに簡易無線局をばらまいても解決にはならない」と批判する。


電波の開放を訴えたが周波数オークションには反対

だが、ブロードバンドの普及で本当の焦点になるのは、余っている光ファイバーではなく、激増する無線通信量に対して絶対的に足りない電波の周波数だ。

 この分野では、孫社長が原口総務相(当時)に「直訴」して大きく前進した。

 総務省は今年の春、700/900メガヘルツ帯で国際標準と異なる「ガラパゴス周波数」の割り当てを決めた。ところが、これに対して「次世代のiPhoneなどの国際端末が使えなくなる」という批判が(私を含めて)ネット上で噴出した。

 それを孫氏が原口氏にツイッターでつぶやいたところ、原口氏が割り当ての見直しを約束し、半年の再検討の結果、総務省の決めた原案がくつがえったのだ。

 ところが、もう1つの課題である「周波数オークション」については、「光の道」をめぐる混乱に作業部会の大部分の時間が費やされたため、「時間切れ」を理由に導入が見送られる情勢だ。

 これについて孫社長は「オークションの思想には賛成だが、一部の周波数だけを対象に実行することには弊害がある」と言う。その理由は「放送局もタクシー会社も、NTTドコモやKDDIも、すべての企業が今使っている周波数帯をいったん返上して、その上でオークションをすべきだ」というものだ。

 この論理が正しいとすれば、国有地の競売も、すべての国有地を返上して行わなければならないことになる。

 ソフトバンクの本音は、オークションをつぶして、総務省が「美人投票」で割り当ててくれれば、次は自分の番だという思惑だろう。そういう密室の官民談合が日本の電波政策を歪めてきたことは、孫氏が一番よく知っているのではないか。

 このように孫社長の混乱した発言が、この1年、通信業界を振り回してきた。だが、これによって通信ビジネスへの関心が高まり、今までNTT支配のもとで「物言えば唇寒し」の風潮が強かった通信業界の風通しがよくなったことは大きな前進だと言える。


 ソフトバンクも、今後はもう少し通信規制についての基本的な知識を身につけ、政府と対等の勝負ができるように成長してほしい。



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海老蔵 20億

Category: 事件  

環七沿いの建物の塀



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名前と20億円のキーワードで検索すると・・・


借金と隠し子の記事が多数ヒットすることを知りました。




音事協とかエイベックスとかバーニングがらみでないと、報道がやりやすいのね


ところですっかり有名になった関東連合。


放置しているわけには行かなくなりました。


警視庁としては正式に菱の傘下団体として認定していくとか・・・


悪さするときは目立ってはいけませんね。


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中川秀直の正体~移民1000万人受け入れ、日本壊滅

Category: 売国奴  

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経歴
1945年 日本領朝鮮の清州市生まれ
1970年 慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了
同年   法務省入省
1975年 入国管理局論文募集で「今後の出入国管理行政のあり方について」が優秀作となり、
    その後在日韓国・朝鮮人の法的地位の安定を唱えた「坂中論文」と呼ばれる政策提言を法制化し実現していく。
    大阪入国管理局次長
1993年4月1日 法務省入国管理局参事官
1994年4月1日 法務省入国管理局審判課長
1995年4月1日 法務省入国管理局入国在留課長
1997年4月1日 仙台入国管理局長
1998年4月1日 福岡入国管理局長
2000年4月1日 名古屋入国管理局長
2002年4月1日 東京入国管理局長
2005年3月31日 依願退職
同年、代表として脱北帰国者支援機構を立ち上げる。

赤坂の朝鮮料理屋に中川秀直議員の名前が存在する。

  • 消費者金融(サラ金)業界の政治団体「全国貸金業政治連盟」(全政連)から資金提供を受けている。
  • 自由民主党新聞販売懇話会会長代行であり、新聞の特殊指定、再販制度維持を主張。日本新聞販売協会の顧問でもあった。その分身でもある日販協政治連盟から多額の政治献金を受けている。事実上新聞族のドンである。
  • 北京オリンピックを支援する議員の会の会長代理を務める。日朝友好議員連盟所属。
  • 古賀誠、二階俊博らとともに、人権擁護法案(ネット上でその問題点が厳しく指摘されている)の積極推進派としても知られている。
  • 2007年の自民党総裁選挙では、麻生太郎幹事長が安倍晋三首相(いずれも当時)の辞意を聞きながら、翻意せず逆に政権獲得に動いたとされる、いわゆる「麻生クーデター説」を流布したとされる。


2000年10月、東京放送、フジテレビジョン、テレビ東京など主要テレビ局は、中川が愛人(とされる女性)に捜査情報を漏らす会話の録音テープを公開した。
この録音テープの内容は、「警視庁保安課が内偵捜査している」ことを女性(捜査対象者本人)に漏洩しているやり取りであった。さらに、当該女性は覚醒剤取締法違反容疑で家宅捜索を受けた経験があった。
中川は録音テープの会話は「自分の声であったかもしれない」と表明し、一連の愛人騒動の責任をとる形で内閣官房長官辞任を発表した。
職務上知り得た秘密を捜査対象者に漏らす行為は国家公務員法違反、捜査妨害容疑に該当する可能性があり、野党から追及された。

2007年9月12日、安倍晋三首相は突如辞任を発表。参議院選挙で歴史的敗北を喫した後もその職に留まり、政策遂行への意欲を示し続けていただけに、突然とも言うべき辞任宣言には様々な憶測が乱れ飛んだ。その決定的な理由とされたのが所謂・「麻生クーデター説」である。つまり、インドなどアジア諸国外遊を終え帰国後発足した安倍改造内閣で安倍はまったく人事権を行使できず、幹事長に就任した麻生太郎と官房長官の地位に就いた与謝野馨が完全に人事の主導権を握り、最も信頼していた麻生に裏切られたと感じた安倍が絶望の極地に達し、辞任へとつながった。これがクーデター説と言われるもので、安倍首相辞任の同日に放送されたNEWS ZEROで流布され始める。これにより、安倍後任に当初絶対的有利とされていた麻生は一夜にして失速、翌日出馬表明した福田康夫元官房長官に為公会を除く全派閥が支持を表明・福田総裁への流れが作られることになる。だが、このクーデター説は後に、デマであることが明らかになる。週刊新潮、週刊文春両9月27日号はクーデター説は悪質なデマであり、この件をマスコミに流したのが中川秀直であると断じている。また、「クーデター説」定着に一役かったとされる片山さつき・衆議院議員とはかねてから近しい関係にあり、郵政選挙の際、中川は応援に出向いている。



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経団連・自民党支持母体・移民推奨

Category: 政治  

社団法人日本経済団体連合会

(にっぽんけいざいだんたいれんごうかい)とは

日本商工会議所経済同友会と並ぶ「経済三団体」の一つで東証第一部上場企業を中心に構成される。



略称は日本経団連(にっぽんけいだんれん)、または経団連

有力企業が多く加盟しているため、その利害が社会問題に対する見解や主張に反映されている。

自民党民主党政治献金を行い、政界・経済界に大きな影響力を持った組織と言われている。


もともと経団連は日本の経済政策に対する財界からの提言及び発言力の確保を目的として結成された組織であり、日経連は労働問題を大企業経営者の立場から議論・提言する目的で結成された組織であり健全な労使関係を哲学としていた。加盟企業のほとんどが重複しており、また日経連は労使間の対立の収束と共に役割を終えつつあるとの理由から統合されたが派遣社員の急増は日経連の廃止と重なっている。


会長については「日本の中心となる産業」の「中心となる企業」のリーダーから選ばれる傾向にある。当然ながら「中心」の定義は時代によって異なり、かつては重厚長大産業の首脳から選出されていたが現在は異なる。また「会長としての適性」、「会長活動に必要な資金を企業が捻出できるか」などを判断の上で決定される。会長は俗に財界総理とも呼ばれる。日本の民間人としては唯一、警察官から身辺警護を受けられる。

なお、経団連会長職はかなり多忙な役職であるため歴代の多くの会長は就任時に出身企業の会長(もしくはそれに類する役職)に就任し出身企業の経営自体は社長など後任に任せているケースが多い。副会長については旧財閥系、各重厚長大産業(鉄鋼、電力、電機など)の業界の中から選ばれる。


  • 長年、自民党を中心に政治献金を続け(「自由主義維持の為のコスト」と称して)「自民党の金庫」と呼ばれた。1993年リクルート事件などの汚職を理由に一旦は斡旋を中止したが2004年に再開。2004年度の会員企業の政治献金は自民党向けが22億2000万円、民主党向けが6000万円。両党以外の他党への献金は無かった(2004年8月24日付『産経新聞』)。
  • 以前は自民党だけでなく野党第一党の民主党と勉強会・懇談会を開催するなど特定政党への偏りをなくすため「幅広い政党支持」を打ち出していたが、2005年第44回衆議院議員総選挙では同年8月24日、自民党の単独支持を決めた。なお民主党との懇談会は支持母体の労働組合(連合)の影響もあり、2004年以来途絶えている。その後、民主党は経団連と距離を置く小沢一郎体制の下でさらに対決姿勢を強めており2007年の衆議院予算委員会の中で民主党の枝野幸男が、経団連会長の御手洗に偽装請負問題で参考人招致を要求した。また、2007年の勉強会・懇談会に小沢は欠席している。なお、2007年の秋の臨時国会において民主党を中心とした野党連合は偽装請負の実態解明のため経団連会長の御手洗に再度参考人招致を要求する事を決定した。
  • ホワイトカラーエグゼンプションホワイトカラー労働時間規制撤廃制度)を「家庭だんらん法」と呼び、実現を促す提言を2005年6月21日にした。しかし条件付で残業手当撤廃を主張する一方、ドイツオランダのような「残業禁止の義務化」には否定的である。
  • 上記のホワイトカラーエグゼンプション等、経営側に有利な労働規制の緩和については全体の福利に適うために市場原理に従うべきと市場原理の利用を押し出すが、一方で既存企業の経営側に不利に働く「こともある」独占禁止法の強化についてはそれが公正な競争を促進し市場原理を働かせるために不可欠な措置であるにもかかわらず反対をしている。
  • 2005年12月5日ライブドアの経団連入会を全会一致で承認した。だが2006年1月16日にライブドアが東京地検証券取引法違反容疑で家宅捜索を受けたのを受け、時の会長・奥田碩はライブドア入会は時期尚早過ぎたと発言し今後は経団連入会について基準見直しを行う意向を示した。
  • 大企業がバブル期を超える史上空前の利益を上げている中で更なる経済活性化の為に消費税の引き上げと法人税の減税を主張しているが、これらが更なる経済活性化に繋がるかどうかを疑問視する声(野口悠紀雄早稲田大学大学院教授 2006年12月4日付『朝日新聞』)も出ている。
  • 経団連の会長は歴代経済財政諮問会議の議員を務めている。
  • 経団連は環境税に反対している。
  • 道路特定財源の現行維持や高速道路建設促進を訴えている。
  • 2007年9月18日、「消費税の福祉目的化」を名目に当面2パーセント上げ15年以内にさらに3パーセント上げる代わりに国税の法人税への一本化を図りたいとして法人税の10パーセント引き下げを求める提言を発表した[2]
  • 2008年6月11日午後、東京・大手町の経団連会館受付に40歳くらいの男から爆破予告の電話があり職員30名ほどが自主的に館内から一時避難した。しかし、館内を警視庁丸ノ内署が捜索したが爆発物は発見できず。又、午後3時の爆破予告時刻を過ぎても異常はなかったため悪質ないたずらと見られる。


  • 2008年10月14日


    「人口減少に対応した経済社会のあり方」と題する報告書を発表、

    従前の移民受け入れ政策を改めて強調している。


    しかしこれに対して経済アナリストからはこの政策を疑問視する声が出ている。


    2009年10月5日亀井静香金融・郵政担当大臣は


    「日本で家族間の殺人事件が増えているのは、(大企業が)日本型経営を捨てて、人間を人間として扱わなくなったからだ(略)そのことに責任を感じなさい」


    「あなたたちは、下請け・孫請けや従業員のポケットに入る金まで、内部留保でしこたま溜めているじゃないか。昔の経営者は、景気のいいときに儲けた金は、悪くなったら出していたんだよ」


    と御手洗冨士夫会長に対し痛烈な大企業批判を展開した。


    これに対し御手洗会長は


    「私どもの責任ですか」


    「亀井さん、やり方がわかりません」


    と答えた



    経団連は、会員企業が政治献金を行う際の政策評価基準となる「政策評価」を年度毎に発表している。税財政など複数の項目に対し最も評価が高い「A」から最も評価が低い「E」まで、アルファベットでランク分けされているのが特徴である。以前は共産党などの少数政党の評価もしていたが、最近は自民党と民主党の評価のみを発表している(共産党はこの自民・民主のみを評価する姿勢自体、財界が政治を金で裏から操っているとも批判している)。

    2007年度の政策評価は自民党は去年と代わらず高い水準だったが民主党への評価は6項目で評価が下がるなど、大幅ダウンとなった。特に民主党の雇用、労働政策には「ホワイトカラーエグゼンプションに絶対反対の立場をとっており、労働者の均等待遇原則や有期契約の規制強化等を盛り込んでいる」と激しく批判しており評価も「D」という低いものだった[7]

    また、2007年2月23日に行われた衆議院予算委員会の中で日本共産党の佐々木憲昭が経団連が自民党に対し2004年に22.6億円、2005年の25億円の政治献金をしていると述べ自民党に対する政策評価表の中にある「A」の数と献金額が比例して増えている事から「経団連の言いなりになればなるほど献金額が増えている。官邸が経団連に直接支配されている」と批判している。

    民主党の元代表である岡田克也も、「政策の合致度によって、献金額を決めるのは贈収賄の問題になりかねない、かなりきわどい問題だ」「経団連という1つの経済界の団体が、そういう形で各企業の政党に対する献金について、いわば介入をするというやり方が、決して良いとは思わない」と批判している。

    2010年3月8日、この“政策評価に基づく献金”を取り止め、各企業ごとの自主的判断に任せる旨声明







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    日本経団連の移民受け入れ策は亡国の政策

    Category: 政治  

    2008年11月17日


    日本経団連の移民受け入れ策は亡国の政策


    日本経団連が「人口減少に対応した経済社会のあり方」(PDFファイル)と題する報告書を発表した。政局や金融危機のニュースに隠れてしまったためか、ほとんどの新聞がこれに触れていないのだが、このなかに非常に注目すべき提言がある。それは「移民の受け入れ」だ。

     日本経団連は、以前から外国人労働者の受け入れについて積極的な態度を示していたが、今回のように「日本型移民政策」という表現まで使ったうえで、「外国人と日本人がともに、双方の文化・生活習慣の違いを理解しつつ、同じ地域社会の中で支障なく生活していくことが可能となるような環境づくりを進めていく必要がある」と、帰国を前提としない移民の受け入れを明確に提言したのは、おそらく初めてだろう。

     その根拠として挙げられているのが、人口の減少と高齢化の急速な進展である。報告書で引用している国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2055年の総人口は8993万人となり、いまより3割減少する。しかも、15~64歳の生産年齢人口は、さらに減少率が大きく、現在のほぼ半分になるという。

     こうした人口構造の変化によって、報告書が特に懸念しているのは、次の2つの事態である。1つは、消費が減退して経済活動が停滞すること。もう1つは,高齢化の進展によって年金制度や医療保険制度の運営が困難になることだ。

     そうした問題を解決するために、日本経団連は、若い外国人をどんどん日本に招き入れようという提言をしたわけだ。

     一応、報告書のなかでは、女性、若年層、高齢者を労働力として積極的に活用することも重要であるとは述べている。だが、報告書全体をよく読めば、移民受け入れにウエートが置かれていることは明らかだ。


    移民受け入れの提言は人件費コスト削減が目的?

    では、どの程度の人数を移民として受け入れるのか。その点について今回の報告書では具体的な数には触れておらず、「相当な規模」という記述があるだけである。

     とはいえ、「生産年齢人口のピーク(1995年)を維持するためには、単純計算で2030年までに約1800万人(年平均50万人程度)もの外国人を受け入れる必要が生じるとしている」という経済産業省の試算を引用をしており、大規模な受け入れが必要であることをほのめかしている。

     はたして、それほどの移民をスムースに受け入れることができるのか。そもそも、移民を受け入れれば、社会的に大きなコストがかかることは、欧米の例を見ても明らかであり、その点については国内でもさんざん議論されてきた。

     今回の報告書で多少なりとも進歩しているのは、そうした問題点をはっきりと認識している点だろう。移民を受け入れた場合、定住者に対する教育、失業対策、住宅対策、医療など、さまざまな社会コストが発生して、それが最終的に国民の負担になることを認めている。

     だが、問題はそれだけではない。日本経団連の報告書には大きな問題が抜け落ちている。それは、移民受け入れに伴う賃金低下である。

     報告書では、例えば看護師の受け入れを想定しているが、どんな職種であっても労働力の供給が増えれば、賃金が低下するのは間違いない。ただでさえ所得が減ってきているところに、ますます所得が減ってしまうのである。

     確かに、単純労働力を入れるかどうかは今後の検討課題としており、明確にはしていない。一方で高度な人材を受け入れようとは書いてあるが、受け入れ態勢が整っていない日本の現状では、高度な人材がそう簡単にくるわけはない。

     結局のところ日本に入ってくるのは、単純労働力ではないものの、高度な人材というほどでもない一般的な労働力といったところだろう。そうした労働力をどんどん入れることによって、企業のコスト削減を目指し、企業の経営を安定化させようというのが、日本経団連の狙いなのではないか。

     これまでも、日本経団連は派遣労働の対象職種拡大を要求したり、実現はしていないがホワイトカラー・エクゼンプションの導入を提言したりと、常に人件費コストの削減に結びつく政策の導入を画策してきた。今回の移民受け入れの提言も、どうやらその延長線上にあるのではないかと思えてくる。



    安い労働力を求めようとするのは金融資本主義の遺物

    だが、この日本経団連の発想には大きな誤りがあるとわたしは考える。どこが間違っているのかといえば、コストを削減しさえすれば、自分たちの経営が向上して景気がよくなると単純に考えていることだ。

     現在の日本の不況の最大の原因は、内需が伸びないことにある。それは考えてみればあたりまえのことだ。9年連続で平均年収を下げたのだから(昨年はほんの少し上がったが)、購買力が落ちているのである。前にも書いた(第152回:総裁選どころじゃない、この景気の悪化! )ことがあるが、名目GDPはこの6年間で24兆円も増えたにもかかわらず、雇用者報酬は3兆円も減っているのだ。しかも、その間に増税や控除の廃止が続いたものだから、消費が伸びないのは当然のことである。

     どうやら日本経団連は、自分たちの経営が苦しくなっている本質的な原因をわかっていないのではないか。従業員の給料を減らしてしまったことが、不況の大きな原因であることを理解していないとしか思えない。

     その根本を悔い改めることなく、いまだに移民を導入することで人件費コスト削減をもくろんでいるなどというのは、今回の景気後退を招いたことに対する反省がない証拠である。

     そもそも、移民政策というのは、ある意味で金融資本主義の遺物である。

     金融資本主義を信奉する人たちは、金の力を使って労働力と設備を買ってきて、それを組み合わせることで自動的に付加価値が生まれるという考え方をする。しかも、労働力と設備は安いほどいいというのが彼らの発想である。

     本来ならば、現場における取り組みや創意工夫こそが、高い付加価値を生むものではないのか。だが残念なことに、彼らの頭のなかには、経済学でいう生産関数というものしかない。労働力と設備があれば自動的に製品ができるのだという、非常に時代遅れの発想をしているのである。

     何よりも、もしこの施策が実行に移された場合、もっとも不幸なのは日本にやってきて働く外国人である。受け入れ態勢が十分に整わないまま、単なる低賃金労働者として移民させられれば、ありとあらゆる差別が起こるのは目に見えている。その結果がどうなるかといえば、米国、フランス、ドイツなど、移民を大量に受け入れてきた欧米の社会を見ていれば明らかだ。

     日本経団連の報告書を読んでいくと、人件費を下げればいいという発想に凝り固まっていて、そこには国をどうするのかというビジョンのかけらもないことがわかる。それが、この報告書のもっともまずい部分なのである。



    高い付加価値を持った製品やサービスをつくることこそが大切

    時代は大転換を迎えている。ここ30年にわたって全世界を荒し回った金融資本主義は、ようやく終結しようとしている。「金を持っている人が利益をあげれば、経済はうまくまわる」というモデルは破綻したのである。発想を切り換えないといけないのだ。

     このまま資本家が自分のカネを増やすことばかり考えて、人件費を削減して自分の取り分を増やしていったらどうなるか。消費者の所得が減って需要は増えないので、需給バランスが悪化して物価が下がり、深刻なデフレが起きる。しまいには、恐慌に突入してしまいかねない。そうなれば、企業にとっても痛手なのだから、そろそろ日本経団連も目を覚まして、賃金を増やすことを考えてほしいものだ。

     「でも、日本の人口が減少するのは明らかだろう。森永は、移民以外に何かいい対処法を持っているのか」という反論される方もあるだろう。

     わたしが総理大臣になったら、本当の意味での構造改革をやってみたいものだ。低賃金労働力を使うのではなく、誰もがゆったりと暮らして、もっとクリエイティブな活動に専念するように推奨する。とりあえず、夏休みを1カ月とり、残業もやめるようにと勧告するだろう。

     こういうと、すぐ「森永はまた大ボラを吹いているが、そんなことでは経済はまわらない」としたり顔で批判する人がいる。だが、そんなことはない。たとえば、イタリアという国は、そんな感じでまわっているではないか。

     イタリアは、国土の面積が日本とほぼ同じで人口は約半分。しかも、日本と同じように高齢化社会である。ところが、一人当たりのGDPは日本とほぼ同じなのだ。いや、夏はたっぷりとバカンスをとり、労働時間は日本より少ないのだから、実質的に日本よりも一人当たりの所得は多いといっていい。

     なぜそんなことが可能なのかといえば、それは、高付加価値の製品をつくっているからだ。革製品やブランドの服など、イタリア製品といえば付加価値の高さによって世界市場で受け入れられている。もちろん、イタリアにだってさまざまな問題が存在しているが、少なくとも今の平均の日本人よりは、伸び伸びと暮らしているのは間違いない。

     そんないい先例があるではないか。現に日本でも、アニメやマンガをはじめとするクリエイティブな文化が、クールなものとして世界で評価されはじめたところである。それをもっと伸ばす方向を考えてみればどうだろうか。

     そのためには、若い人がもっと創造的になれる環境づくりが大切だと思うのだ。歩行者天国を禁止したり、メイド服で歩いているだけで取り締まったりするのは、方向が逆なのである。

     そして何よりも、本当に人口を増やしたいのならば、若い人がきちんと結婚できて、子どもがつくれるような給料を出すことが先決である。



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    移民受け入れ計画・・・着々

    Category: 政治  

    移民政策に関するシンクタンク、移民政策研究所の坂中英徳所長が16日、都内の日本記者クラブで会見し、 ドバイで開かれた「世界経済フォーラム」の分科会に日本から出席し、50年間で移民1000万人を受け入れるとの政策提言を発表したと報告した。

     同氏は会見で、日本は世界史上例のない人口激減社会になったと指摘。
    大量の若年移民を受け入れて教育を施し、社会に溶け込ませる「日本型移民国家」を目指すべきだと強調し、移民受け入れ計画の策定を柱とする「移民法」の制定や、無利子・無担保で移民に教育資金などを貸し付ける「移民銀行」の創設の必要性を訴えた。

    http://www.jiji.com/jc/zc?k=201012/2010121600787



    坂中 英徳(さかなか ひでのり、1945年 - )は、日本の元・法務官僚。外国人政策研究所所長。
    在日朝鮮人問題をきっかけに「50年間で移民1000万人受け入れる」という移民1000万人政策を提唱し、移住を推進しないで衰退する「小さな日本」ではなく、移住を推進する「大きな日本」を目指すべきだとしている。

    経歴

    * 1945年 日本領朝鮮の清州市生まれ
    * 1970年 慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了
    * 同年 法務省入省
    * 1975年 入国管理局論文募集で「今後の出入国管理行政のあり方について」が優秀作となり、その後在日韓国・朝鮮人の法的地位の安定を唱えた「坂中論文」と呼ばれる政策提言を法制化し実現していく。
    * 大阪入国管理局次長
    * 1993年4月1日 法務省入国管理局参事官
    * 1994年4月1日 法務省入国管理局審判課長
    * 1995年4月1日 法務省入国管理局入国在留課長
    * 1997年4月1日 仙台入国管理局長
    * 1998年4月1日 福岡入国管理局長
    * 2000年4月1日 名古屋入国管理局長
    * 2002年4月1日 東京入国管理局長
    * 2005年3月31日 依願退職
    * 同年、代表として脱北帰国者支援機構を立ち上げる。




    自民の外国人材交流推進議員連盟のブレーンが坂中英徳。
    こいつは生粋の売国奴で有名な朝鮮シンパ

    こんなのが入国管理局長やってたのかよ・・・そら韓国人増えまくるわ・・・・



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    無邪気な正論に腹黒タジタジ

    Category: 世界  

    国連安全保障理事会で21日、

    若者を招いて意見を聞くイベントが開かれた。

    日米などと中国の対立から声明の取りまとめを断念したばかりの朝鮮半島問題について、中国出身の14歳の女子生徒が国連の取り組みを質問し、各国代表の顔に緊張の色が浮かぶ場面もあった。


     13~21歳の約150人が参加。中国福建省出身でニューヨーク在住の王裕卿さん(14)は朝鮮半島情勢について「2国間の緊張に対し国連は何をするのか」と質問した。

     答えたのは中国の王民国連次席大使。

    安保理の12月の議長国、米国のライス国連大使が微笑を浮かべて指名すると

    「緊急会合を開き話し合った。意見の違いはあったが目標は同じ。北朝鮮と韓国が話し合い、落ち着いて頭を冷やし問題を解決することだ」と説明した。

    閉会後、裕卿さんは取材に答え

    「王氏の答えはかなり理想主義的」とばっさり。(共同)


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    中国オリジナルガンダムの生涯(笑)

    Category: 中国  

          中国で模倣ガンダム?

    今日ボクが見た風景

    中国四川省成都市の遊園地に登場したガンダムにそっくりな巨大ロボット立像(左)

    と「静岡ホビーフェア」で展示された本物の“等身大”ガンダム(C)創通・サンライズ


    2010.12.18 17:06



    「機動戦士ガンダム」にそっくりなロボットの巨大立像が中国四川省成都市の遊園地に登場。


    本物と違って金色だが姿形は酷似。

    著作権侵害の疑いがあり、ガンダムの版権を管理する日本の会社は調査を始めたが、

    遊園地は「模倣ではなくオリジナル」と強弁している。

    成都郊外の遊園地「国色天郷楽園」で、像は高さ15メートルほど。

    金属枠にナイロン布を張ってつくられ、ほぼ完成。

    夜間はライトアップして像を光らせるようになっており、

    園によるとクリスマスに向けて半年前から建設を進めていた。

     顔つきや体格、細部もガンダムそっくり。

    東京・お台場や静岡市に登場した高さ18メートルのガンダム像をほうふつとさせる。

    ガンダムは中国でも一部で人気があり、ネット上で「模倣ではないか」と批判が出ている。

    広報担当者は「ガンダムのまねではなく自分たちでデザインを考えた」と主張。

    ガンダムの版権を管理する創通は「事実関係を調査中」としている。

    (共同)



          模倣ガンダムの顔隠す 

              「当初のイメージと違う仕上がり。修理中」

              と中国・四川の遊園地 

    今日ボクが見た風景
    2010.12.20 13:38

     中国四川省成都市の遊園地「国色天郷楽園」が人気アニメの「機動戦士ガンダム」にそっくりな巨大立像を建設している問題で、同園が20日までに、像の顔の部分を布で覆い隠す措置を取ったことが分かった。同園は「修理中」としている。

     模倣との批判が高まったため慌てて対応に乗り出した可能性があるが、同園の広報担当者は修理の理由を「当初イメージしていたものと違う仕上がりになったため」と説明している。

    クリスマスに合わせて完成予定だった。

    修理が終わる時期は未定だという。

    (共同)




    中国の偽ガンダムを突然撤去…

    関係者

    「そんなの知らない」

    2010.12.22 08:30


    『なんちゃってガンダム』が消えた。

    中国四川省成都市の遊園地「国色天郷楽園」が、

    人気アニメ「機動戦士ガンダム」の丸パクリとみられる巨大立像を建設していた問題で、

    同園が21日までに“モノ”を撤去していたことが明らかになった。

    同日、複数の海外メディアが伝えた。


    日本のマスコミが騒ぎ始めたことで、手際のいい対応に出たとみられるが、

    同園の中では『なんちゃってウルトラマン』なども目撃されており、

    これで一件落着とはいきそうにない。(サンケイスポーツ)


     世界中から「パクリ文化」と揶揄され、冷たい視線にさらされてもなお

    軸はブレなかった中国が、なぜか今度は急に“引いて”しまった。


     四川省成都市の遊園地「国色天郷楽園」で、

    ひときわ目立っていた高さ約15メートル巨大立像『なんちゃってガンダム』が、

    海外メディアによると、21日までにこつ然と姿を消した。

     前日(20日)には、その姿が確認されていた。

    日本のマスコミが「偽ガンダム疑惑」を連日報じたことで、同園が慌てて対応。

    立像の顔に覆面をかぶせて「修理中」とした。

    この件に関して、同園広報部は「当初イメージしていたものとは、

    違う仕上がりになってしまったため」と説明。

    クリスマスに合わせて完成予定としていた。




    お粗末

    (爆)


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    中国政府は日本産粉ミルクの輸入を中止

    Category: 政治  

    中国への輸出も“土産”も禁止
    粉ミルクメーカーが被る大打撃

    レアアース(希土類)だけではない。粉ミルクでも中国との通商摩擦が顕在化している。

     2010年4月、日本で発生した口蹄疫の伝播を防ぐため、中国政府は日本産粉ミルクの輸入を中止した。9月中旬にいったんその解除を宣言したものの、関係者によると、いまだ税関で差し止められているという。中国では08年のメラミン事件以来、粉ミルク市場の約70%を外資が占め、外資主導で価格をつり上げていることなどが、政府の懸念材料となっていた。


    明治乳業、森永乳業、和光堂など日本の粉ミルクメーカーは、中国市場で売り上げを伸ばしてきた。売り上げ全体に占める海外の比率はまだ10%程度だが、たとえば明治乳業は中国向け製品の生産ラインを新設するなどして急激に拡大する需要に対応した。


    農林水産省の調べでは、09年の日本から中国への粉ミルクの輸出実績は2044トン、金額にして17億4400万円だ。07年と比較すると、約5倍にも増えている。


    事実上の禁輸を受けて、明治乳業は中国向けの生産を停止した。輸出用製品の在庫は余っており、このままでは11年度の生産計画も見直さざるをえない。


     被害は輸出品だけではない。日本を訪れた中国人観光客が購入し持ち帰る“土産”も、中国税関に押収されているというのだ。その額は莫大で、「輸出分に匹敵するほどだ」(業界関係者)という。


     たとえば、和光堂にとって粉ミルクは、全売り上げの約4割を支える重要な収益源だが、「10年の粉ミルクの売り上げは09年実績を10%ほど下回る見込みだ。土産需要の減少が効いている」と、ある幹部は明かす。


     中国との通商リスクは、ここにも存在していた。


    (「週刊ダイヤモンド」編集部 脇田まや)



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    日中間の亀裂

    Category: 政治  

    本当は中国自身が損をするレアアースの禁輸圧力に、
    日本はなぜ翻弄されてしまったか?


    尖閣諸島沖の中国漁船と日本の巡視艇の衝突に端を発した日中間の亀裂は、以前から懸念されていた“中国リスク”を顕在化させる結果となった。そのリスクの具体例がレアアース(IT関連商品に使う希土類)を巡る禁輸騒動だ。

     希土類は、「工業製品のビタミンのようなもの」と表現するとわかりやすいかもしれない。主にIT関連製品の多くに少量ずつ使われており、当該製品の機能を高めたり、円滑な動きを補助する役割を果たしていることが多い。

     その用途は、工業用磁石やハイブリッド車に使うニッケル水素電池、液晶ガラスの研磨剤や光学レンズの添加剤など、多岐にわたっている。



    尖閣問題で突如浮上した「外交カード」
    中国には国際社会の常識が通用しない?

    実は、もともとわが国企業が開発援助や技術力を供与して、中国の希土類の産出量を増やした経緯がある。ところが、中国自身の工業化の進展に伴い、国内での利用を優先するため、中国政府は毎年10%輸出枠の削減を行なってきた。


    2010年に限っては、40%もの削減方針を打ち出していた。そんなタイミングで尖閣諸島問題が発生し、中国政府は一時、輸出を事実上停止する措置を取ったのである。


    世界最大の希土類消費国であるわが国としては、短期的にはかなり困難な状況に追い込まれることになる。それを危惧したわが国は、拘束期間の延長を決めていた船長を慌てて釈放することを決めた。


    いかにも無為、無策なスタンスを取ったことによって、わが国政府には、国内外から厳しい批判が寄せられることになった。


    船長の釈放によってレアアースの禁輸は解かれたものの、今回改めて明確になったことは、中国政府に国際社会の常識が通用しない“中国リスク”があることと、わが国政府は稚拙な外交能力しか持っていないことだ。


    騒動に紛れたレアアース産業の「実像」
    日本の技術供与が促した中国のシェア拡大

    現在中国は、レアアースの世界シェアを約90%も握っている。その背景には、大量のレアアースを必要とするわが国が、中国国内の開発を支援し、それに伴う技術も提供してきた経緯がある。

    しかし、「中国のレアアースは、日本企業のお陰で開発できた」などと言ってみたところで、現在の中国に通用するはずはない。


    一時期中国は、安価な価格を武器にレアアースの輸出を促進したこともあり、米国やロシアなど他の産出国の企業を押しのけ、異常なほど高いシェアを確保するに至った。ところが、中国自身の消費量が増えると、中国政府は国内需要を優先する方針を明確にし、輸出枠を徐々に減らし始めた。


    今年になると、中国政府は、一挙に40%も輸出枠をカットすると通告してきた。それに対して、わが国の経済産業相や外相が相次いで北京を訪問し、中国政府に譲歩を要請した。


    しかしわが国政府は、中国の環境問題に関する技術協力を条件としたこともあり、「かえって中国政府に足元を見られた」と言われている。


    そして今回、尖閣諸島問題への対抗策として、一時わが国に対する事実上の全面的な輸出禁止措置にまで発展した。短期的に見るとその影響は大きい。一部のレアアースについては国内に相応の備蓄があるようだが、それとても長い期間持ち堪えるだけの量はないだろう。


    日本の産業界は、今後、代替物の確保やレアアース自体のリサイクルを真剣に考えることが、必要になる。



    中国リスクは国際社会にも波及必至
    今後の展開は中国にとって不利に働く?

    ただし、短期的には対応策が限られるレアアースだが、少し長い目で見ると状況はかなり変わってくる。もともとレアアースは、中国にしか存在しないものではない。他の諸国でも産出される物質だ。

    今回、中国が輸出禁止などの措置を取ったことによって、わが国を始めとする世界の主要消費国と潜在的な産出国が、本格的な対応策を練り始めたことは間違いない。


    1つは、わが国のように消費量が多く、しかも国内の高い技術を蓄積している国では、レアアースの代替品への切り替えや、リサイクルなどが活発化するはずだ。実際に、リサイクルの効果を顕在化させるまでには時間を要するかもしれないが、着実に中国への依存度を低下させるだろう


    また、レアアースの価格上昇に伴って、すでにいくつかの再開発や新規開発のプロジェクトが動き始めている。たとえば、米国のマウンテン・パス鉱山では、レアアースの生産を本格的に再開する。


    また、ベトナムやカザフスタンなどでは、わが国企業と現地企業が協力して生産活動を拡大することが予定されているという。こうした供給サイドの拡大が進むと、中国製品のシェアは低下することが予想される。


    さらに、わが国政府も“レアメタル確保戦略”と称して、リサイクル推進、代替材料の開発などを促進する方針だ。結果として、向こう1~2年のうちに需給関係は緩むとの見方が有力だ。ある専門家のように、「長い目で見ると一番損をするのは中国自身」と見る向きもある。



    日本の正直さは大切だが、
    したたかな中国に弱みを見せてはいけない

    今回の騒動でもう1つ見逃してならない点は、わが国政府のいかにも稚拙な対応姿勢だ。

    まず、レアアースについては、かなり以前から中国への依存度が異常に高いことが指摘されていた。それにもかかわらず、政府はほとんど具体的な政策を実施して来なかった。


    今年に入って、中国が「輸出枠を40%減少する」と通知してきた以降、慌てて経産相や外相が北京に飛んで行った。しかも、条件として提示したのは、環境問題に関する技術供与だったという。


    それでは、いかにもしたたかな中国政府に、弱みを見せるだけの意味しかなかっただろう。自国内のマウンテン・パス鉱山の再開を決めると同時に、WTO(世界貿易機構)への提訴をほのめかして交渉を進める米国や、中国国内の環境問題や少数民族の人権問題などでジワリと圧力をかけることを狙っている欧州諸国とは比べ物にならないほど、わが国の外交手法は稚拙と言わざるを得ない。


    重要なポイントは、「中国政府にはわが国の常識が通用しない」という基本的な出発点を明確にすることだ。海外のファンドマネジャーの1人は、「日本人の正直さは大切だが、それでは中国政府にやりたいようにやられてしまう」と指摘していた。

    その通りだろう。わが国政府は、自分の主張を明確にして、相手と対峙することを念頭に置くべきだ。そして、したたかさを身に着けるべきだ。


    それができないと、わが国の国民はいつまでも損をし続けなければならない

    それは、何とか避けて欲しいものだ。




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    新潟市の土地売却方針変更なし

    Category: 政治  

    総領事館土地売却方針変更なし

    新潟市の中国総領事館が市の所有地を購入して移転する計画について、新潟市の篠田市長は21日の会見で「中国総領事館に売却する方向で動きたいと思っている」と述べ、土地を売却する方針に変わりはない考えを示しました。
    新潟市の中国総領事館は、現在入っているビルから市内の万代地区にある市の所有地を購入して移転する計画でしたが、尖閣諸島をめぐり日中関係が悪化した影響で、新潟市は土地の売却を凍結しています。
    この問題について、新潟市の篠田市長は21日開かれたことし最後の定例会見で、「中国総領事館に売却する方向で動きたいと思っているが、今は通常の雰囲気で住民説明会も開けない状態で、当面は雰囲気がよくなるまで見守らざるを得ない」と述べて売却する方針は変えずに住民側の理解を求めていく考えを示しました。
    また、議員から出ている「総領事館の移転計画について住民への説明が不十分だ」との指摘について、篠田市長は「説明しようとしてもできる環境ではないと思う」と述べて、新潟市として住民の理解を得ようと努めているとの考えを強調しました。
    中国総領事館の移転問題をめぐっては、移転先の地域の住民らのグループが、土地売却に反対する請願を新潟市議会に提出していますが、「慎重に審査するべきだ」などの意見が出され、継続審査となっています。

    12月21日 12時11分

    ありえない


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